日別アーカイブ: 2019年7月10日

第104回薬剤師国家試験 問322〜323

介護支援専門員(ケアマネージャー)から、自宅内に薬が散乱している利用者がいるので、薬剤の管理をしてもらえないかという相談があった。相談を受けた薬剤師は、ケアマネージャーから、この利用者は72歳、独居、要支援2であること、複数の医療機関を受診し、複数の薬局から薬剤が交付されていることを聴取した。


第104回 問322(法規・制度・倫理)
介護保険法における要支援認定に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 要支援認定を受けた者には、医療保険より介護保険の適用が優先する。
2 要支援状態は5段階に区分されている。
3 要支援認定には、有効期間の定めがない。
4 要支援認定を受けた者に対する保険の給付を、要支援給付という。
5 要支援認定の申請は、市町村に対して行う。

 

 

 

 

 

 


解説
1 正
2 誤
要支援状態は2段階に区分されている。
3 誤
要支援認定には、有効期間が定められている。
・要支援認定(新規)の有効期間
6ヶ月(市町村が必要と認める場合にあたっては、3ヶ月から12ヶ月の間で月を単位として市町村が定める期間)
・要支援認定更新認定の有効期間
12ヶ月(市町村が必要と認める場合にあたっては、3ヶ月から36ヶ月の間で月を単位として市町村が定める期間)
4 誤
要支援認定を受けた者に対する保険給付を、予防給付という。
5 正


解答
1、5 


第104回 問323(実務)

当該患者(利用者)に関してこの薬剤師が行うことのうち、適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 薬剤の保管状況を確認する。
2 患者の服薬状況を確認する。
3 主治医に患者の現在の薬剤管理状況を伝える。
4 患者に特別養護老人ホームへの入所が可能であることを説明する。
5 主治医に薬剤師による介護予防居宅療養管理指導の実施を提案する。

 

 

 

 

 


解説
介護支援専門員(ケアマネージャー)から聴取した情報(72歳、独居、要支援2であること、複数の医療機関を受診し、複数の薬局から薬剤が交付されていること)、相談内容(自宅内に薬が散乱している利用者がいるので、薬剤の管理をしてもらえないか)より、薬剤師は、患家に訪問し、薬剤の保管状況、服薬状況を確認したあと、主治医に患者の現在の薬剤管理の状況を報告する。また、患者本人が薬剤の管理が困難であると判断した場合には、主治医に薬剤師による介護予防居宅療養管理指導の実施を提案し、指示を仰ぐ。指示を受けた薬剤師は、薬学的管理指導計画を策定し、介護予防居宅療養管理指導を行うことについて患者の同意を得た上で、契約書を作成し、介護予防居宅療養管理指導を実施する。

介護予防サービスには、施設サービスは含まれていないため、「本患者(要支援2)に特別養護老人ホームへの入居が可能であることを説明する」ことは適切ではない。なお、介護給付サービスには、施設サービスは含まれているため、要介護状態の患者に対して、特別養護老人ホームへの入居が可能であることを説明することは適切である。

解答
4

第104回薬剤師国家試験 問324〜325

隣接県において、直下型の地震が発生した。ある薬局においては、医薬品、物品等が床に落ちたものの、調剤室が損壊するなどの復旧工事を要するような大きな被害は生じなかった。しかし震源地周辺の広範囲において、建物の崩壊やライフラインの寸断等、大きな被害が発生し、内閣府には緊急災害対策本部が設置された。


問324(法規・制度・倫理)
この薬局に勤務する薬剤師の地震発生後の活動として、誤っているのはどれか。1つ選べ。

1 避難所での活動に参加し、被災者に必要な一般用医薬品を供給した。
2 医師会から薬剤師会に JMAT への協力要請があり、参加薬剤師の募集がなされたので、参加の意思を表明した。
3 ボランティアが不眠を訴えたので、処方箋はなかったが、向精神薬を交付した。
4 被災者から、健康や食事の相談を受けたため、アドバイスを行った。
5 被災地に送られてくる医薬品の集積場所において、医薬品の仕分け、管理を行った。
注)JMAT:日本医師会災害医療チーム

 

 

 

 

 

 


解説
大規模な災害が生じた場合、処方箋がなくても、被災者に対して医療用医薬品(向精神薬を含む)を調剤することができるが、ボランティアに参加した者には、処方箋なしで医療用医薬品を調剤することはできない。


解答
3


問325(実務)

このような災害への備えとして平時に薬局で準備しておくこととして適切でないのはどれか。1つ選べ。

1 災害時連絡先の一覧表の作成
2 近隣の医療機関・薬剤師会との連携の確認
3 卸売販売業者との医薬品供給体制の確認
4 災害時対応についての患者教育の地方自治体への一任
5 災害時用備蓄医薬品の選定と確保

 

 

 

 


解説
災害時対応についての患者教育は、地方自治体に任せるのではなく、平時薬局で行う必要がある。


解答
4