日別アーカイブ: 2019年7月8日

第104回薬剤師国家試験 問328

以下の薬剤の組合せのうち、両薬剤の服用時間をずらすことで併用可能なのはどれか。2つ選べ。

1 S–1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合)カプセル+フルオロウラシル錠
2 セフジニルカプセル+クエン酸第一鉄ナトリウム錠
3 レボフロキサシン錠+酸化マグネシウム錠
4 バルプロ酸Na徐放性顆粒+テビペネムピボキシル細粒
5 リファンピシンカプセル+ボリコナゾール錠

 

 

 

 

 

解説
1 誤
S−1には、フルオロウラシルのプロドラッグであるテガフールとフルオロウラシルの代謝を抑制するギメラシルが含有されているため、S−1とフルオロウラシルと併用すると、フルオロウラシルの血中濃度が上昇し、副作用が現れやすくなる。
両剤は併用禁忌とされており、服用時間をずらしても併用することはできない。
2 正
セフジニルとクエン酸第一鉄ナトリウムを併用すると、セフジニルと鉄が不溶性のキレートを形成し、セフジニルの吸収が低下するおそれがある。この相互作用は服用時間をずらすことにより回避することができる。
3 正
レボフロキサシンと酸化マグネシウムを併用すると、レボフロキサシンとマグネシウムが不溶性のキレートを形成し、レボフロキサシンの吸収が低下するおそれがある。この相互作用は服用時間をずらすことにより回避することができる。
4 誤
バルプロ酸Naとテビペネムピボキシルを併用すると、バルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかん発作を再発するおそれがある。
両剤は併用禁忌とされており、服用時間をずらしても併用することはできない。
5 誤
リファンピシンとボリコナゾールを併用すると、リファンピシンのCYP誘導作用によりボリコナゾールの代謝が促進し、血中濃度が低下するおそれがある。
両剤は併用禁忌とされており、服用時間をずらしても併用することはできない。


解答
2、3

第104回薬剤師国家試験 問329

術後の鎮痛目的のために使用されたフェンタニル注射液の空アンプル、麻薬施用票、残液の入った持続注入用バルーンポンプが薬剤部麻薬管理者に返却された。 ポンプに貼付された薬剤ラベルには、下記の内容が表示されていた。

ポンプ内の残液を取り出したところ、残液量は 120 mL であった。麻薬帳簿に記載するべき残液中のフェンタニル注射液0.1 mg/2 mLの量(mL)として正しい値はどれか。1つ選べ。

1 2.4
2 3.0
3 4.2
4 4.8
5 7.2

 

 

 

 

 

 

 


解説
<使用する前の鎮痛薬全量を求める>
フェンタニル注射液 2 mL/A×6A=12 mL
ドロペリドール注射液 2 mL
ロピバカイン塩酸塩水和物 286 mL
上記より、使用する前の鎮痛薬全量は300 mLである。

<鎮痛薬1 mLあたりのフェンタニル注射液の量を求める>
鎮痛薬の全量が300 mL、フェンタニル注射液の全量が12 mLであることから、鎮痛薬1 mLあたりのフェンタニル注射液の量は12 mL÷300 mL=0.04 mL/1 mL

<残液中のフェンタニル注射液の量を求める>
残液量が120 mLであることから、残液中のフェンタニル注射液の量は4.8 mL(120 mL×0.04 mL/1 mL)となる。


解答
4

エビスタ錠60(ラロキシフェン)

名称

商品名:エビスタ
一般名:ラロキシフェン


剤形、規格

錠:60 mg


構造


薬効分類

骨粗鬆症治療剤


薬効薬理・作用機序

ラロキシフェンはエストロゲン受容体と結合し、エストロゲン受容体の構造を変化させることにより、転写共役因子(転写の促進/抑制に必須因子)との相互作用に組織選択的な違いを生じる。
構造変化したエストロゲン受容体が転写促進因子と結合することによりエストロゲン作用が促進され、転写抑制因子と結合することによりエストロゲン作用が抑制される。

下田武

ラロキシフェンは、エストロゲン受容体の構造を変化させることにより、組織選択的にエストロゲン作用を発揮したり、発揮しなかったりすることがあります。
このことから、ラロキシフェンは、選択的エストロゲン受容体モジュレーターといわれます。

<ラロキシフェンの作用>
・骨吸収抑制作用
・血清コレステロール低下作用


適応症、服用方法、使用方法

・閉経後骨粗鬆症
通常、ラロキシフェン塩酸塩として、1日1回60mgを経口投与する。


使用できない場合(禁忌)

・深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症等の静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者
[これらの症状が増悪することがある。]

・長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者

・抗リン脂質抗体症候群の患者
[静脈血栓塞栓症を起こしやすいとの報告がある。]

・妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者


使用するにあたっての注意事項

1 本剤の服用により、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)があらわれることがあるので、患者に対しては、次のような症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
症状:下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等

2 静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)のリスクが上昇するため、長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)に入る3日前には本剤の服用を中止し、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないこと。

3 患者のカルシウム及び/又はビタミンDの摂取量が十分でない場合は、カルシウム及び/又はビタミンDをそれぞれ補給すること。


副作用

<主な副作用>
皮膚炎、そう痒症、乳腺緊満、下肢けいれん、ほてり など

<重大な副作用>
・静脈血栓塞栓症
・肝機能障害


飲み合わせ(相互作用)

<併用注意>
・陰イオン交換樹脂

(コレスチラミン)
本剤がコレスチラミンに吸着され、消化管内からの吸収量が低下することが知られている。

・クマリン系抗凝血剤
(ワルファリン)
プロトロンビン時間の減少が報告されている。

・アンピシリン
アンピシリンにより腸内細菌叢が減少することにより本剤の腸肝循環が低下する。


(注意事項)
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