月別アーカイブ: 2019年6月

カバサール錠0.25mg、1.0mg(カベルゴリン)

名称

商品名:カバサール
一般名:カベルゴリン


剤形、規格

錠剤:0.25、1.0 mg


構造

下田武

麦角アルカロイド誘導体であり、麦角系ドパミン作動薬に分類されます。


薬効分類

ドパミン作動薬


薬効薬理・作用機序

本剤は持続的なドパミンD2受容体刺激作用を有する。
<中枢に対する作用>
中枢神経系に対しては黒質線条体のドパミンD2受容体に作用して抗パーキンソン作用を示す。
<内分泌系に対する作用>
下垂体前葉のドパミンD2受容体に作用してプロラクチン分泌を特異的に抑制し、抗プロラクチン作用を示す。
抗プロラクチン作用により乳汁分泌抑制作用、高プロラクチン血症による無排卵状態改善作用を示す。


適応症、服用方法、使用方法

・パーキンソン病
通常、成人にはカベルゴリンとして1日量0.25mgから始め、2週目には1日量を0.5mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.5mgずつ増量し、維持量を定めるが、最高用量は1日3mgとする。
いずれの投与量の場合も1日1回朝食後経口投与する。

・乳汁漏出症
・高プロラクチン血性排卵障害
・高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)
通常、成人には1週1回(同一曜日)就寝前経口投与とし、カベルゴリンとして1回量0.25mgから始め、以後臨床症状を観察しながら、少なくとも2週間以上の間隔で1回量を0.25mgずつ増量し、維持量(標準1回量0.25〜0.75mg)を定める。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1回量の上限は1.0mgとする。

・産褥性乳汁分泌抑制
通常、成人にはカベルゴリンとして1.0mgを胎児娩出後に1回のみ食後に経口投与する。


使用できない場合(禁忌)

1.麦角製剤に対し過敏症の既往歴のある患者

2.心エコー検査により、心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が確認された患者及びその既往のある患者
[症状を悪化させるおそれがある。]

3.妊娠中毒症の患者
[産褥期に痙攣、脳血管障害、心臓発作、高血圧が発現するおそれがある。]

4.産褥期高血圧の患者
[産褥期に痙攣、脳血管障害、心臓発作、高血圧が発現するおそれがある。]


使用するにあたっての注意事項

1.非麦角製剤と比較して、本剤を含む麦角製剤投与中の心臓弁膜症、線維症の報告が多いので、パーキンソン病に対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで本剤の投与を開始するとともに、投与継続中はリスクとベネフィットを考慮すること。

2.本剤の長期投与において心臓弁膜症があらわれることがあるので、投与前・投与中に以下の検査を行い、十分な観察を行うこと。なお、投与中止により改善がみられたとの報告例もある。
(1)
本剤投与開始に際しては、聴診等の身体所見の観察、心エコー検査により潜在する心臓弁膜症の有無を確認すること。
(2)
本剤投与中は、投与開始後3〜6ヵ月以内に、それ以降は少なくとも6〜12ヵ月毎に心エコー検査を行うこと。心エコー検査等により心臓弁尖肥厚、心臓弁可動制限及びこれらに伴う狭窄等の心臓弁膜の病変が認められた場合は、本剤の投与を中止すること。また、十分な観察(聴診等の身体所見、胸部X線、CT等)を定期的に行うこと。

3.間質性肺炎、胸膜炎、胸水、胸膜線維症、肺線維症、心膜炎、心嚢液貯留、後腹膜線維症があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察するとともに、患者に対し、本剤の投与中に発熱、咳嗽、胸痛、息切れ、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに連絡するよう指導すること。

4.前兆のない突発的睡眠、傾眠、起立性低血圧がみられることがあるので、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業には従事させないよう注意すること。

5.本剤を長期連用する場合には、プロラクチン分泌が抑制され、婦人科的異常が起こる可能性があるので、定期的に一般的な婦人科検査を実施すること。

6.妊娠を望まない患者には避妊の方法を指導すること。

7.妊娠を希望する患者に本剤を投与する場合には、妊娠を早期に確認するため定期的に妊娠反応等の検査を実施すること。

8.乳汁漏出症や高プロラクチン血性排卵障害では、投与開始前にトルコ鞍の検査を行うこと。

9.産褥性乳汁分泌の抑制に投与する際には、場合により氷罨法等の補助的方法を併用すること。

10.レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。


副作用

<主な副作用>
嘔気、食欲不振、胃部不快感、口渇、嘔吐、便秘、幻覚、妄想、興奮など

<重大な副作用>
1. 幻覚妄想失神せん妄錯乱
2. 悪性症候群(Syndrome malin)
3. 間質性肺炎
4. 胸膜炎、胸水、胸膜線維症、肺線維症心膜炎、心嚢液貯留
5. 心臓弁膜症
6. 後腹膜線維症
7. 突発的睡眠
8. 肝機能障害黄疸
9. 狭心症肢端紅痛症


飲み合わせ(相互作用)

<併用注意>
1. 血圧降下剤

血圧降下作用を増強することがある。

2.  ドパミン拮抗剤
(フェノチアジン系薬剤、ブチロフェノン系薬剤、メトクロプラミド等)
相互に作用を減弱するおそれがある。

3.  マクロライド系抗生物質(クラリスロマイシン)
マクロライド系抗生物質のCYP3A4阻害作用により、本剤の副作用が増強する可能性がある。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

ユリノーム錠25、50mg(ベンズブロマロン)

名称

商品名:ユリノーム
一般名:ベンズブロマロン


剤形、規格

錠剤:25、50mg


構造


薬効分類

尿酸排泄薬


薬効薬理・作用機序

ベンズブロマロン及びベンズブロマロンの主代謝物(6−ヒドロキシ体)は、尿酸トランスポーター(URAT1)による尿酸の再吸収を抑制し、尿酸の尿中排泄を促進させることにより血中尿酸値を低下させる。

下田武

類似薬であるプロベネシドと異なり、尿酸の再吸収のみを抑制すると考えられています。ちなみにプロベネシドは、尿酸の分泌及び再吸収を抑制すると考えられています。


適応症、服用方法、使用方法

下記の場合における高尿酸血症の改善
 痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症
・痛風
通常成人1日1回25mgまたは50mgを経口投与し、その後維持量として1回50mgを1日1〜3回経口投与する。なお、年令、症状により適宜増減する。

・高尿酸血症を伴う高血圧症
通常成人1回50mgを1日1〜3回経口投与する。
なお、年令、症状により適宜増減する。


警告

1.劇症肝炎等の重篤な肝障害が主に投与開始6ヶ月以内に発現し、死亡等の重篤な転帰に至る例も報告されているので、投与開始後少なくとも6ヶ月間は必ず、定期的に肝機能検査を行う こと。また、患者の状態を十分観察し、肝機能検査値の異常、黄疸が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2.副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう患者に注意を行うこと。


使用できない場合(禁忌)

1.肝障害のある患者
〔肝障害を悪化させることがある。〕
2.腎結石を伴う患者、高度の腎機能障害のある患者
〔尿中尿酸排泄量の増大により、これらの症状を悪化させるおそれがある。また、効果が期待できないことがある。〕
3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
4.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者


使用するにあたっての注意事項

1.投与開始前に肝機能検査を実施し、肝障害のないことを確認すること。

2.**本剤の投与にあたっては、重篤な肝障害が主に投与開始6ヶ月以内に発現しているので、投与開始後少なくとも6ヶ月間は必ず、定期的な検査を行うこと。
また、投与開始後6ヶ月以降も定期的に肝機能検査を行うこと。

3.急性痛風発作がおさまるまで、本剤の投与を開始しないこと。

4.本剤の血中尿酸低下作用は著しく、本剤の投与初期に痛風発作を誘発することがある。

5.尿が酸性の場合、患者に尿酸結石及びこれに由来する血尿、腎仙痛等の症状を起こしやすいので、これを防止するため、水分の摂取による尿量の増加及び尿のアルカリ化をはかること。
なお、この場合には、患者の酸・塩基平衡に注意すること。


副作用

<主な副作用>
胃部不快感、胃腸障害、そう痒感、発疹、下痢 など

<重大な副作用>
重篤な肝障害


飲み合わせ(相互作用)

<併用注意>
・クマリン系抗凝血薬
(ワルファリン)
本剤は、CYP2C9を阻害するため、CYP2C9によって代謝されるクマリン系抗凝血薬の血中濃度を上昇させることがある。

・抗結核薬
(ピラジナミド)
ピラジナミドが腎尿細管における尿酸の分泌を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することがある。

・サリチル酸製剤
(アスピリン)
サリチル酸製剤は尿酸の排泄を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することがある。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

フロモックス小児用細粒100mg(セフカペンピボキシル塩酸塩水和物)

名称

商品名:フロモックス
一般名:セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物


剤形、規格

細粒:10%


構造


薬効分類

経口用セフェム系抗生物質製剤


薬効薬理・作用機序

セフカペン ピボキシルは、吸収時に腸管壁で代謝を受け、セフカペンとなり、抗菌作用を示す。

セフカペンなどのβ−ラクタム系抗生物質は、β−ラクタム環の開環反応に伴って、細菌の細胞壁合成に関与する酵素(トランスペプチダーゼ(PBP))のセリン残基に共有結合することにより細菌の細胞壁合成を阻害する。

セフカペンは、β−ラクタマーゼ産生株感染に対する治療効果も、優れていた。


服用方法、使用方法

・小児
通常、セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物として1回3mg(力価)/kgを1日3回食後経口投与する。なお、年齢、体重及び症状に応じて適宜増減する。

成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)
通常、成人にはセフカペン ピボキシル塩酸塩水和物として1回100mg(力価)を1日3回食後経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、難治性又は効果不十分と思われる症例には1回150mg(力価)を1日3回食後経口投与する。


使用できない場合(禁忌)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者


使用するにあたっての注意事項

1. ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。

2. 本剤を含むピボキシル基を有する抗生物質(セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物、セフジトレン ピボキシル、セフテラム ピボキシル、テビペネム ピボキシル)の投与により、ピバリン酸(ピボキシル基を有する抗生物質の代謝物)の代謝・排泄に伴う血清カルニチン低下が報告されている。また、(特に乳幼児)においては、ピボキシル基を有する抗生物質の投与により、低カルニチン血症に伴う低血糖があらわれることがあるので、ピボキシル基を有する抗生物質の投与に際してはカルニチンの低下に注意すること。血清カルニチンが低下する先天性代謝異常であることが判明した場合には投与しないこと。


副作用

<主な副作用>
湿疹、好酸球増多、顆粒球減少、肝機能検査異常、BUN上昇、下痢、腹痛、胃不快感、胃痛、嘔気、CK上昇

<重大な副作用>
1. ショック,アナフィラキシー
2. 急性腎障害
3. 無顆粒球症,血小板減少,溶血性貧血
4. 偽膜性大腸炎,出血性大腸炎
5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),紅皮症(剥脱性皮膚炎)
6. 間質性肺炎,好酸球性肺炎
7. 劇症肝炎,肝機能障害,黄疸
8. 横紋筋融解症
9. 低カルニチン血症に伴う低血糖


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

第104回薬剤師国家試験 問100

エチレンジアミン四酢酸(EDTA)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 塩基性条件下で十座配位子として働く。
2 酸性条件下では、塩基性条件下より強く配位結合する。
3 キレート効果により、アンモニアよりも安定な錯体を形成する。
4 カルシウムイオンとの配位結合形成により蛍光特性が変化するため、カルシウムイオンの定量分析に用いられる。
5 配位結合により、五員環のキレート環を形成する。

 

 

 

 

 


解説
1 誤
EDTAは、分子内に4個のカルボキシ基と2個の窒素原子を配位原子にもつ六座配位子であり、金属イオンと1:1で結合し、安定なキレートを形成する。
2 誤
酸性条件下では、EDTA中の2個の窒素原子がプロトンを受け取りNとなる(配位結合するために必要なローンペアにHが結合する)ため、配位結合を形成しにくくなる。
3 正
キレートとは、複数の配位原子をもつ配位子と金属イオンとの結合のことである。アンモニアは単座配位子(配位原子を1つ有する配位子)であり、金属イオンとキレートを形成することができない。それに対してEDTAは六座配位子であり、金属イオンとキレートを形成することができる。EDTAは、アンモニアと異なり、キレートを形成することができるため、安定な錯体を形成することができる。
4 誤
カルシウムイオンとEDTAは配位結合しても蛍光特性は変化しない。カルシウムイオンをEDTAにより定量する際には、指示薬(NNやEBT)を添加し、その色調変化により滴定終点を検出する。
5 正


解答
3、5

アジレクト錠0.5 mg/1 mg(ラサギリンメシル酸塩)

名称

商品名:アジレクト
一般名:ラサギリンメシル酸塩


剤形、規格

錠剤:0.5、1.0mg


構造

下田武

エフピー(セレギリン塩酸塩)と異なり、アンフェタミン骨格を有していないため、覚せい剤原料の規制の対象とはなりません。


薬効分類

パーキンソン病治療薬
(選択的MAO−B阻害剤)


薬効薬理・作用機序

ラサギリンは非可逆的かつ選択的なMAOB阻害作用を示し、 線条体における細胞外ドパミン濃度を増加させる。ドパミン濃度を増加させることによりドパミン作動性運動機能障害を改善する。

下田武

下記の図において、本剤は⑤の部分で作用を示します。


適応症、服用方法、使用方法

・パーキンソン病
通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与する。

下田武

以下の患者は低用量から開始することとされています。
・軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)
・低体重患者
・高齢者


使用できない場合(禁忌)

1.他のMAO阻害薬(セレギリン塩酸塩)を投与中の患者

2.ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者

3.三環系抗うつ薬(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩及びロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ薬(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩及びセチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、塩酸セルトラリン及びエスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩及びベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(アトモキセチン塩酸塩)又はノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(ミルタザピン)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

4.中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B又はC)のある患者

5.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者


使用するにあたっての注意事項

1.起立性低血圧又は低血圧があらわれることがあるため、めまい、立ちくらみ、ふらつき等の起立性低血圧の徴候又は症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

2.日中の傾眠、前兆のない突発的睡眠又は睡眠発作があらわれることがあるため、本剤投与中の患者には自動車の運転、機械の操作、高所での作業等、危険を伴う作業には従事させないように注意すること。

3.病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。

4.レボドパ含有製剤との併用によりジスキネジア等のレボドパ由来の副作用が増強されることがあるため、このような症状が認められた場合には、症状の程度に応じて適切な処置を行うこと。


副作用

<主な副作用>
レボドパ製剤併用せず
ジスキネジア、転倒、鼻咽頭炎など

レボドパ含有製剤併用
ジスキネジア、悪心、浮動性めまい、頭痛、不眠症、起立性低血圧、転倒など

<重大な副作用>
1. 起立性低血圧
2. 傾眠(1.4%)、突発的睡眠(0.4%)
3. 幻覚(2.7%)
4. 衝動制御障害(0.1%)
5. セロトニン症候群(自発報告につき頻度不明)
6. 悪性症候群(自発報告につき頻度不明)


飲み合わせ(相互作用)

<併用禁忌>
1.MAO阻害薬
セレギリン塩酸塩
高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、上記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。

2.ペチジン塩酸塩含有製剤
トラマドール塩酸塩、タペンタドール塩酸塩
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、トラマドール塩酸塩の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。

3.三環系抗うつ薬
アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩
クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩
ノルトリプチリン塩酸塩、ロフェプラミン塩酸塩
他のMAO-B阻害薬との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、さらに死亡例も報告されている。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、上記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。

4.四環系抗うつ薬
マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩、セチプチリンマレイン酸塩
他のMAO-B阻害薬との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、さらに死亡例も報告されている。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、上記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。

5.選択的セロトニン再取り込み阻害薬
フルボキサミンマレイン酸塩、
パロキセチン塩酸塩水和物
塩酸セルトラリン、エスシタロプラムシュウ酸塩
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、上記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、フルボキサミンマレイン酸塩は少なくとも7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、塩酸セルトラリン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は少なくとも14日間の間隔を置くこと。

6.セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩、ベンラファキシン塩酸塩
重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、上記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は少なくとも5日間、ベンラファキシン塩酸塩は少なくとも7日間の間隔を置くこと。

7.選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
アトモキセチン塩酸塩
重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、上記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに少なくとも14日間の間隔を置くこと。

8.ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬
ミルタザピン
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから上記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、上記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに少なくとも14日間の間隔を置くこと。

<併用注意>
1. トラゾドン塩酸塩
トラゾドン塩酸塩の中止直後に本剤を投与又は併用する場合には、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。

2. デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。

3. 交感神経刺激薬
(エフェドリン塩酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品
フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品)
高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。

4. セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有飲食物
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。

5. CYP1A2阻害薬
(シプロフロキサシン)
本剤の血中濃度が上昇する可能性があるため、低用量での投与も考慮すること。

6. CYP1A2誘導薬
(タバコ(喫煙)フェニトイン)
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

7. チラミンを多く含有する飲食物
(チーズ、ビール、赤ワイン等)
チラミン含有量の高い飲食物を摂取した患者において、高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

ネオドパストン配合錠L100/250(レボドパ・カルビドパ水和物)

名称

商品名:ネオドパストン配合錠
一般名:レボドパ・カルビドパ配合錠


剤形、規格

配合錠L:100 mg、250 mg


構造

<レボドパ>

<カルビドパ水和物>

下田武

本剤には、抹消でのドパ脱炭酸酵素によるレボドパの分解を抑制する目的でカルビドパ水和物が配合されています。
現在では、レボドパ製剤として、本剤のようにカルビドパ水和物が配合された「メネシッド」やベンセラジド塩酸塩が配合された「マドパー」がよく用いられています。


薬効分類

パーキソニズム治療剤

下田武

安静時振戦、筋強剛、無動、姿勢反射障害などの症状をパーキソニズムといいます。


薬効薬理・作用機序

レボドパは、ドパミンの前駆物質であり、血液脳関門を通過し、脳内に取り込まれ、中枢おいてドパミンに転換されて生理作用を発揮することによりパーキンソン病及びパーキンソン症候群を改善する。カルビドパ水和物は、ドパ脱炭酸酵素を阻害し、末梢においてレボドパからドパミンへの転換を阻害することにより中枢へのレボドパの移行性を高める。

<パーキンソン病治療薬の作用点>

① 抹消よりレボドパを補う。
(レボドパ)
② 抹消においてレボドパからドパミンへの分解を触媒するドパ脱炭酸酵素を阻害する。
(ベンセラジド、カルビドパ)
③ レボドパの分解に関わるCOMT(カテコールアミン−O−トランスフェラーゼ)を阻害する。
(エンタカポン)
④ ドパミンの放出を促進させる。
(アマンタジン)
⑤ 中枢においてドパミンの分解を触媒するMAOBを阻害する。
(セレギリン、ラサギリン)
⑥ ドパミン受容体を直接刺激する。
(ドパミンアゴニスト(麦角系、非麦角系)
⑦ ドパミンの量が低下することにより活性化されたアセチルコリンの活性を抑制する。
(中枢性抗コリン薬)


適応症、服用方法、使用方法

・パーキンソン病、パーキンソン症候群
レボドパ未服用患者
通常成人に対し、レボドパ量として1回100〜125mg、1日100〜300mg経口投与よりはじめ、毎日又は隔日にレボドパ量として100〜125mgまで増量し、最適投与量を定め維持量(標準維持量はレボドパ量として1回200〜250mg、1日3回)とする。
なお、症状により適宜増減するが、レボドパ量として1日1500mgを超えないこととする。

レボドパ既服用患者
通常成人に対し、レボドパ単味製剤の服用後、少なくとも8時間の間隔をおいてから、レボドパ1日維持量の約1/5量に相当するレボドパ量を目安として初回量をきめ、1日3回に分けて経口投与する。
以後、症状により適宜増減して最適投与量を定め維持量(標準維持量はレボドパ量として1回200〜250mg、1日3回)とするが、レボドパ量として1日1500mgを超えないこととする。

下田武

パーキソニズムを呈する疾患には、パーキンソン病とパーキンソン症候群があります。
・パーキンソン病
黒質緻密層の神経細胞の変性により、線条体におけるドパミンが不足することでパーキソニズムを呈する神経変性疾患
・パーキンソン症候群
パーキンソン病以外でパーキソニズムを呈する疾患


使用できない場合(禁忌)

1.閉塞隅角緑内障の患者
[眼圧上昇を起こし、症状が悪化するおそれがある。]
2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者


使用するにあたっての注意事項

1.閉塞隅角緑内障のおそれのある場合は、隅角検査あるいは眼圧検査を行うことが望ましい。

2.既にレボドパ単味製剤の投与を受けている患者に対して本剤を投与する場合には、レボドパの服用後少なくとも8時間の間隔をおいてから本剤を投与すること。ただし、その他の抗パーキンソン剤の投与を中止する必要はない。

3.レボドパ単味製剤の投与を受けていない患者に対して本剤を投与する場合には少量から開始し、観察を十分に行い、慎重に維持量まで増量すること。

4. 長期投与時:レボドパ製剤の長期投与により、次のような現象があらわれることがあるので、適切な処置を行うこと。
(1)
wearing off(up and down)現象があらわれた場合には、1日用量の範囲内で投与回数を増やす等の処置を行うこと。
(2)
on and off 現象があらわれた場合には、維持量の漸減又は休薬を行う。症状悪化に際しては、その他の抗パーキンソン剤の併用等の処置を行うこと。

5.前兆のない突発的睡眠、傾眠、調節障害及び注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること。

6.セレギリン塩酸塩等(B型モノアミン酸化酵素阻害剤)との併用に際しては、使用前に必ずセレギリン塩酸塩等の添付文書を参照すること。

7.レボドパ又はドパミン受容体作動薬の投与により、病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が発現した場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。


副作用

<主な副作用>
胃腸症状(悪心、食欲不振、嘔吐等)、不随意運動、起立性低血圧 など

<重大な副作用>
1. Syndrome malin(悪性症候群)
2. 錯乱、幻覚、抑うつ
3. 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の悪化
4. 溶血性貧血、血小板減少
5. 突発的睡眠
6. 閉塞隅角緑内障


飲み合わせ(相互作用)

<併用注意>

・レセルピン製剤 、テトラベナジン
脳内ドパミンが減少し、本剤の作用が減弱するおそれがある。

・血圧降下剤
(メチルドパ水和物、レセルピン、節遮断剤等)
血圧降下剤の作用を増強することがある。

・抗精神病薬
 フェノチアジン系薬剤
(クロルプロマジン等)
 ブチロフェノン系薬剤
(ハロペリドール等)
本剤の作用が減弱することがある。

他の抗パーキンソン剤
(抗コリン剤、アマンタジン塩酸塩、ブロモクリプチンメシル酸塩)
精神神経系の副作用が増強することがある。

・NMDA受容体拮抗剤
(メマンチン塩酸塩等)
これらの薬剤により、ドパミン遊離が促進する可能性がある。

パパベリン塩酸塩
パパベリン塩酸塩は線条体にあるドパミンレセプターをブロックするおそれがある。
本剤の作用が減弱するおそれがある。

・鉄剤
キレートを形成し、本剤の吸収が減少するとの報告がある。

・イソニアジド
イソニアジドによりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。

・スピラマイシン
カルビドパの吸収が阻害されることにより、レボドパの血中濃度が低下したとの報告がある。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

第104回薬剤師国家試験 問343

45歳男性。腎移植術2日前よりタクロリムスカプセルを1日1回10 mg服用し、術後はタクロリムス注射液を投与されている。この患者におけるタクロリムスのTDMについて適切なのはどれか。2つ選べ。

1 術後1週間程度は頻回に測定する。
2 術前に最低1回は TDM を行う。
3 TDM には血漿を用いる。
4 タクロリムスの投与2時間後に採血する。
5 退院後は有効血中濃度の上限を目標とする。

 

 

 

 

 

 

 


解説
1 正
採血の測定頻度
術後1週間程度は頻回に測定する。その後、退院まで週に2〜3回、退院後3ヶ月目まで月に2回程度、3ヶ月以降は月に1〜2回の頻度でモニタリングを行う。
2 正
移植前から本剤を投与しているため、移植日当日の術前値からモニタリングを開始する。
3 誤
タクロリムスのTDMでは、全血を用いる。
<全血を用いる理由>
通常、血中濃度の測定には血漿あるいは血清が用いられる。ただ、シクロスポリンとタクロリムスについては放置時間、温度により血球に分布する薬物の割合が変化するため、全血を用いて、血中濃度測定を行う。
4 誤
トラフ値測定用の採血は、一般製剤(1日2回タイプの製剤)の場合は、次回服用迄の1時間以内に実施することが望ましい。また、徐放性製剤(1日1回タイプの製剤)の場合は、次回服用迄の2時間以内に実施することが望ましい。
5 誤
手術後は高いトラフ値を保ちながら治療するが、時間の経過とともにトラフ値を低下させていく。


解答
1、2

クラリス200(クラリスロマイシン)

名称

商品名:クラリス
一般名:クラリスロマイシン


剤形、規格

錠剤:200 mg


構造


薬効分類

マクロライド系抗生物質


薬効薬理・作用機序

クラリスロマイシンは、70S系のリボソームの50Sサブユニットに結合し、蛋白合成を阻害することで抗菌作用を示す。


適応症、服用方法、使用方法

①:一般感染症
通常、成人には1日400mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

②:非結核性抗酸菌症
通常、成人には1日800mg(力価)を2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

③:ヘリコバクター・ピロリ感染症
通常、成人にはクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。


使用できない場合(禁忌)

・本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
・ピモジド、エルゴタミン含有製剤、スボレキサント、ロミタピドメシル酸塩、タダラフィル〔アドシルカ〕、チカグレロル、イブルチニブ、アスナプレビル、バニプレビルを投与中の患者
・肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者


使用するにあたっての注意事項

1.本剤をヘリコバクター・ピロリ感染症に用いる際には、除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。


副作用

<主な副作用>
発疹、悪心、嘔吐、胃部不快感、腹部膨満感、腹痛、下痢、好酸球増多、AST(GOT)上昇 ALT(GPT)上昇 など

<重大な副作用>
1. ショック、アナフィラキシー頻度不明 
2. QT延長、心室頻拍(Torsades de pointesを含む)、心室細動頻度不明
3. 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全頻度不明
4. 血小板減少、汎血球減少、溶血性貧血、白血球減少、無顆粒球症頻度不明
5. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑頻度不明

6. PIE症候群・間質性肺炎頻度不明
7. 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎頻度不明
8. 横紋筋融解症頻度不明
9. 痙攣頻度不明
10. 急性腎障害、尿細管間質性腎炎頻度不明
11. アレルギー性紫斑病頻度不明
12. 薬剤性過敏症症候群


飲み合わせ(相互作用)

<併用禁忌>
ピモジド
エルゴタミン(エルゴタミン酒石酸塩、ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩)含有製剤
スボレキサント
ロミタピドメシル酸塩
タダラフィル
チカグレロル
イブルチニブ
アスナプレビル
バニプレビル
本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され、それらの血中濃度が上昇する可能性がある。

<併用注意>
・ジゴキシン
本剤の腸内細菌叢に対する影響により、ジゴキシンの不活化が抑制されるか、もしくはP-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、その血中濃度が上昇する。

・スルホニル尿素系血糖降下剤
本剤との併用により、上記薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

・CYP3A4で代謝される薬剤
カルバマゼピン、テオフィリン、アミノフィリン水和物
シクロスポリン、タクロリムス水和物、エベロリムス
アトルバスタチンカルシウム水和物 シンバスタチン
コルヒチン
ベンゾジアゼピン系薬剤
(トリアゾラム ミダゾラム 等)
非定型抗精神病薬
(クエチアピンフマル酸塩 等)
ジソピラミド、エプレレノン、 エレトリプタン臭化水素酸塩
カルシウム拮抗剤 (ニフェジピン、ベラパミル塩酸塩 等)
ジエノゲスト
ホスホジエステラー ゼ 5 阻害剤
(シルデナフィル クエン酸塩、タダラフィル 等)
クマリン系抗凝血剤
(ワルファリンカリウム 等)
ドセタキセル水和物
オキシコドン塩酸塩 水和物
フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩
本剤のCYP3A4に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害される。

・抗凝固剤(CYP3A4で代謝され、P糖蛋白質で排出される薬剤)
(アピキサバン、リバーロキサバン)
本剤のCYP3A4及びP糖蛋白質に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝及び排出が阻害される。

・抗凝固剤(P糖蛋白質で排出される薬剤)
(ダビガトランエテキシラート、エドキサバントシル酸塩水和物)
本剤のP糖蛋白質に対する阻害作用により、上記薬剤の排出が阻害される。

・イトラコナゾール、HIV プロテアーゼ阻害剤
(サキナビルメシル酸塩、リトナビル 等)
本剤と上記薬剤のCYP3A4に対する阻害作用により、相互に代謝が阻害される。

・リファブチン、エトラビリン
本剤のCYP3A4 に対する阻害作用により、上記薬剤の代謝が阻害され る。 また、上記薬剤のCYP 3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が 促進される。

・リファンピシン、エファビレンツ、ネビラピン
上記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。

下田武

クラリスロマイシンは、CYP3A4阻害作用を有することからCYP3A4により代謝される薬物と併用するとそれらの薬物の血中濃度を上昇させることがあります。また、P糖タンパク質に対する阻害作用を有することから、P糖タンパク質の基質となる薬物の排泄を抑制することがあります。

本剤はCYP3A4で代謝されることから、CYP3A4に影響を与える薬物と併用すると本剤の血中濃度が変動することがあるため注意が必要です。

本剤は相互作用を起こしやすい薬物であることから、本剤が処方された場合には、併用薬を必ず確認するようにしましょう。

 

下田武

クラリスロマイシンと併用禁忌の薬物については、統合失調症、自閉症に用いられるピモジド、片頭痛の治療に用いられるエルゴタミン製剤、睡眠薬のスボレキサント、脂質異常症治療に用いられるロミタピドメシル酸塩、肺高血圧症に用いられるタダラフィル、血小板凝集抑制薬であるチカグレロル、白血病やリンパ腫に用いられるイブルチニブ、C型肝炎治療に用いられるアスナプレビル、バニプレビルがあります。

本剤が処方された場合には、統合失調症、片頭痛、不眠症、脂質異常症、肺高血圧、白血病、C型肝炎の治療を行なっていないか、脳梗塞等の既往歴はないかを確認し、併用薬を確認するようにしましょう。


(注意事項)
作成日時の時点における医薬品情報を使用して作成しております。
医薬品を使用する前には、必ず最新の添付文書を確認するようにしてください。

第104回薬剤師国家試験 問345

75歳男性。骨粗しょう症と脂質異常症の既往があり、アレンドロン酸錠35 mgとロスバスタチン錠2.5 mgを服用中であった。半年前から残尿感の自覚と尿勢の低下を認めていた。検診で、前立腺特異抗原(PSA)が37.18 ng/mLであった。 精密検査の結果、前立腺がんの診断を受け、ホルモン療法が開始された。

主に初回投与初期に出現する副作用はどれか。1つ選べ

1 ほてり
2 LDL コレステロール値の上昇
3 血栓塞栓症
4 骨密度の低下
5 うつ状態

 

 

 

 

 

 


解説
本剤は、ゴナドトロピン放出ホルモン(Gn−RH)製剤であり、脳下垂体前葉に作用し卵巣刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の放出を促進することで、テストステロン及びエストロゲンの分泌を促進する。本剤を単回投与した場合には、テストステロン及びエストロゲンの分泌は促進されるが、頻回投与した場合には、Gn−RH受容体が減少する(down regulation of recepter)ため、テストステロン及びエストロゲンの分泌は抑制される。
本剤の投与初期では、エストロゲン、テストステロンの濃度が増大するため、ほてりなどの症状が現れやすいとされている。また、本剤を長期間投与することによりエストロゲン濃度の低下に伴い、LDL−コレステロール値の上昇、血栓塞栓症、骨密度の低下、うつ状態などの副作用が現れることがある。


解答
1

第104回薬剤師国家試験 問99

希薄溶液の束一的性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

1 蒸気圧降下は、束一的性質の1つである。
2 電解質溶液は、束一的性質を示さない。
3 浸透圧に関するファントホッフの式は、浸透圧と溶液の粘度の関係を示す。
4 0.05mol/Lブドウ糖水溶液の沸点上昇度と凝固点降下度は等しい。
5 同じモル濃度であれば、ブドウ糖とショ糖の水溶液の浸透圧は等しい。

 

 

 

 

 


解説
1 正
希薄溶液の束一的性質とは、溶質の種類に無関係にオスモル濃度(溶液中の分子とイオンのモル濃度)に依存する性質のことである。希薄溶液における蒸気圧降下、沸点上昇、凝固点降下、浸透圧は束一的性質を示す。
2 誤
電解質溶液においても、束一的性質は認められる。
3 誤
浸透圧に関するファントホッフの式は、浸透圧と温度の関係を示す。
4 誤
沸点上昇度ΔT
b及び凝固点降下度ΔTfは以下の式により求めることができる。
ΔTb=Kb・m
ΔTf=Kf・m
ただし、Kbは沸点上昇定数、Kfは凝固点降下定数、mは溶質の質量(容量)モル濃度とする。
Kb、Kfは異なる値を示すため、0.05mol/Lブドウ糖水溶液の沸点上昇度と凝固点降下度は異なる。
5 正
ブドウ糖、ショ糖は非電解質であることから、モル濃度=オスモル濃度となる。このことから、同じモル濃度であれば、ブドウ糖とショ糖の水溶液の浸透圧は等しい。


解答
1、5