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第104回薬剤師国家試験 問96(理論問題) 生体膜の構造と脂質分子の運動

薬物の多くは生体膜上の受容体やチャネル等を介して作用する。それらの機能に大きく関与する生体膜の構造と脂質分子の運動に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 生体膜は、リン脂質分子の極性頭部同士が向かい合わせとなった脂質二重層構造である。
  2. 生体膜中のコレステロールは、膜の流動性に影響を与えない。
  3. 生体膜中のリン脂質分子は、その長軸まわりに回転運動をしている。
  4. 生体膜中のリン脂質分子は、二重層の一方の層からもう一方の層に移動(フリップ・フロップ)できる。
  5. 生体膜中のリン脂質分子は、二重層の同一の層内で移動することができない。

解答・解説

解答
3、4

解説
1 誤
生体膜は、リン脂質分子の無極性部(炭化水素尾部)同士が向かい合わせとなった脂質二重層構造である。

2 誤
生体膜中のコレステロールは、膜の流動性に影響を与える。
<コレステロールの膜の流動性への影響>
脂質の二分子膜(脂質二重層)がゲル状態にあるとき、コレステロールを加えると、脂質の二分子膜を構成する脂質の運動性が増加するため、膜の流動性が増加する。一方、脂質の二分子膜(脂質二重層)が液晶状態にあるとき、コレステロールを加えると、脂質の二分子膜を構成する脂質の運動性が低下するため、膜の流動性が低下する。

3 正

4 正
生体膜中のリン脂質分子は、二重層の同一の層内や二重層の一方の層からもう一方の層に移動できる。

5 誤
解説4参照

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