タンパク質中のアミノ酸残基に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 開始コドンでコードされるメチオニンは、タンパク質のC末端に位置する。
- コラーゲン中のプロリンの多くは、水酸化されている。
- タンパク質のリン酸化は、チロシン、セリン又はスレオニン残基で起こる。
- ヒストンのリジン残基のアセチル化は、ヒストンのDNAに対する親和性を高める。
タンパク質中のアミノ酸残基に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 正 3 正 4 誤解答・解説
2、3
1 誤
開始コドンは、タンパク質合成の開始を指定するコドンであり、一般にAUG(メチオニンをコードするコドン)となっている。タンパク質の合成は、mRNA上のコドンを基にN末端からC末端に向かって合成されるため、開始コドンでコードされるメチオニンは、タンパク質のN末端に位置する。
コラーゲンは、動物の結合組織を構成する繊維状のタンパク質であり、グリシンやプロリンが多く含まれている。コラーゲンに含まれるプロリンの多くは、水酸化されたヒドロキシプロリンとして存在している。また、コラーゲンの中には、リジンが水酸化されたヒドロキシリジンも含まれている。
タンパク質のリン酸化は、タンパク質中のチロシン、セリン又はスレオニン(トレオニン)残基の水酸基に対して行われる。
ヒストンのリジン残基のアセチル化は、ヒストンのDNAに対する親和性を低下させる。ヒストンのリジン残基のアミノ基がアセチル化されると、正電荷が減少し、DNAとの間にイオン結合が形成されにくくなるため、ヒストンのDNAに対する親和性が低下する。
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