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第89回薬剤師国家試験 問51(基礎薬学) 微生物

微生物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。

  1. 真菌は、真核生物である。
  2. 大腸菌は、グラム陽性細菌である。
  3. 黄色ブドウ球菌のペプチドグリカンには、D-アミノ酸残基が含まれている。
  4. 大腸菌のペプチドグリカンには、N-アセチルムラミン酸とN-アセチルグルコサミンが結合した構造が含まれている。
  5. 大腸菌は、空気中の二酸化炭素を炭素源として、グルコースを合成する能力を有している。

解答・解説

解答
2、5

解説
1 正しい
 真菌は、真核細胞からなる真核生物である。

2 誤っている
 大腸菌は、グラム陰性菌である。

3 正しい
 細菌の細胞壁はペプチドグリカンにより構成されている。ペプチドグリカンは、N-アセチルムラミン酸とN-アセチルグルコサミンが交互に結合したグリカンにD-アミノ酸(D-グルタミン酸、D-アラニン)を含むペプチドが共有結合により架橋した網目状構造をしている。よって、黄色ブドウ球菌のペプチドグリカンには、D-アミノ酸残基が含まれている。

4 正しい
 解説3参照

5 誤っている
 大腸菌は、従属栄養細菌であることから、空気中のCO2を炭素源として栄養素であるグルコースを合成する能力は有していない。

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