質量分析法に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 化学イオン化法は、生体高分子を非破壊でイオン化する方法である。
- タンパク質の分子量測定には、電子衝撃イオン化法が適している。
- 質量スペクトルの中で強度が一番大きいピークは、分子イオンピークとよばれる。
- m/z値が1000.0と1000.1のピークが明瞭に区別できる場合の分離能は、10000である。
- 常圧でイオン化できる方法は、未だ開発されていない。
質量分析法に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 正 5 誤解答・解説
4
1 誤
化学イオン化法は、試薬ガスを用いて分子量1000以下の 揮発性化合物を破壊的にイオン化する方法であり、生体高分子を非破壊でイオン化することはできない。
電子衝撃イオン化法は、熱電子を照射することにより分子量1000以下の揮発性化合物をイオン化する方法であり、タンパク質の分子測定には用いられない。
質量スペクトルの中で強度が一番大きいピークは、基準ピークとよばれる。
質量スペクトル上で近接する各ピークがどの程度明確に分離されているかを示す尺度を分離能といい、以下の式で表される。
分離能= m/z値÷m/z値の差
よって、m/z値が1000.0と1000.1のピークが明瞭に区別できる場合の分離能は、1000÷(1000.1-1000)=10000となる。
常圧でイオン化できる方法には、エレクトロスプレーイオン化法、大気圧化学イオン化法がある。
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