酵素反応に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 酵素にその基質が結合すると、一般に酵素の立体構造が変化する。
- 酵素反応の競合的阻害剤が存在すると、見かけのKM(ミカエリス(Michaelis)定数)は阻害剤非存在時より低下する。
- ヨード酢酸や重金属イオンによる酵素の不可逆的阻害では、基質濃度を高めると阻害の程度が低下する。
- シアン化物イオンは、シトクロムc酸化酵素の活性中心にある金属イオンに結合して酵素活性を低下させる。
酵素反応に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 誤 4 正解答・解説
1、4
1 正
酵素に基質が結合すると、一般に酵素の立体構造(コンホメーション)が変化することで触媒作用を発現する。
酵素反応の競合的阻害剤が存在すると、基質と阻害剤の間で同一の酵素に対して競合現象が生じ、基質と酵素の親和性が低下するため、見かけのKMは増大する。
ヨード酢酸、重金属イオンが存在すると、酵素の不可逆的阻害が生じるため、基質が酵素に結合できない状態となる。よって、ヨード酢酸や重金属イオンによる酵素の不可逆的阻害では、基質濃度を高めても、阻害の程度は変化しない。
シアン化物イオンが、シトクロムc酸化酵素の活性中心に存在するヘム鉄及び銅分子に結合すると酵素活性が低下し、電子伝達系(呼吸鎖)が阻害される。
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