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第106回薬剤師国家試験 問103(理論問題) アルケンの付加反応

反応1、2に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、化合物CとFは、それぞれの反応における主生成物とする。

  1. 出発物質AとDは室温で平衡関係にある。
  2. 化合物Bはラセミ体である。
  3. 化合物Cと生成物Fは互いにジアステレオマーの関係にある。
  4. 化合物Cの立体を含むIUPAC名は(2R,3R)−ブタン−2,3−ジオールである。
  5. 中間体Eは環状構造をもつ。
解答・解説

解答
2、5

解説
◉反応1
trans-ブタ-2-エンにm-クロロ過安息香酸(mCPBA)を反応させると、syu付加によりエポキシドが生じる。続いて酸性条件下、水を反応させると、エポキシドが開環し、OH基が2つtransに付加することで(2R,3S)-ブタン-2,3-ジオールが生成する。

◉反応2
cis-ブタ-2-エンに四酸化オスミウムを反応させると、syn付加により環状オスミウム中間体を生じる。続いて亜硫酸ナトリウムで処理すると、(2R,3S)-ブタン-2,3-ジオールが生成する。

1 誤
trans-ブタ-2-エン(A)とcis-ブタ-2-エン(D)は互いに幾何異性体の関係にあり、相互変換できないため、平衡関係ではない。

2 正
trans-ブタ-2-エン(A)にm-クロロ過安息香酸(mCPBA)を反応させることで生じる(2S,3S)–2,3-ジメチルオキシランと(2R,3R)-2,3-ジメチルオキシランは、エナンチオマーの関係にある。trans-ブタ-2-エン(A)にm-クロロ過安息香酸(mCPBA)を反応させと、それらが等量生成されるため、Bはラセミ体である。

3 誤
C、Fは共に(2R,3S)-ブタン-2,3-ジオールであり、同一化合物である。

4 誤
CのIUPAC名は(2R,3S)−ブタン−2,3−ジオールである。

5 正
cis-ブタ-2-エン(D)に四酸化オスミウムを反応させて生じるEは、環状オスミウム酸エステルである。

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第103回薬剤師国家試験 問102

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