遺伝子治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 失われた組織の再生を目指した治療である。
- がんや先天的遺伝子疾患の治療への応用が試みられている。
- invivo遺伝子治療は、遺伝子を直接患者に投与して、標的細胞に導入する方法である。
- レトロウイルスベクターの欠点を補うためにアデノウイルスベクターが開発された。
- 生殖細胞への遺伝子導入が繁用されている。

遺伝子治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 1 誤 2 正 3 正 4 誤 5 誤解答・解説
2、3
遺伝子治療とは、異常な遺伝子を有しているため機能不全に陥っている細胞の欠損状態を修復・修正することで病気を治療させる治療法である。遺伝子治療は、先天的遺伝子疾患やがん、後天性免疫不全症候群(AIDS)などの後天性疾患の治療にも応用されている。
失われた組織の再生を目指した治療は、再生医療である。
遺伝子治療の方法には、患者の細胞に遺伝子を導入する体内(in vivo)遺伝子治療と遺伝子導入した細胞を患者の体に移植する体外(ex vivo)遺伝子治療がある。
レトロウイルスベクターは、外来遺伝子を安定に染色体DNAに組み込み、長期間目的遺伝子を発現させることができるが、分裂細胞しか遺伝子導入ができず、神経などの分裂増殖していない細胞への遺伝子導入に向いていないという重大な欠点がある。その欠点を改善したものがレンチウイルスベクターであり、非分裂細胞へ安定な遺伝子導入が可能である。
生殖細胞への遺伝子導入は、倫理的観点から禁止されている。現在、遺伝子導入の対象となる細胞は体細胞に限定されている。
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