- オルトミクソウイルス科に属する
- エンベロープに赤血球凝集素(HA:ヘマグルチニン)、ノイラミニダーゼ(NA)を有する
- (マイナス鎖)一本鎖RNAを有する
- A、B、C型に分類される
- A型ウイルスにはHA(H1〜16)とNA(N1〜9)組合わせた多くの亜型が存在するが、B、C型ウイルスには亜型が存在しない
- A型またはB型ウイルスに感染すると、インフルエンザ(症状:発熱、頭痛、悪寒、筋肉痛など)を発症する
- C型ウイルスは、A型、B型に比べ感染しても症状が軽く、臨床的にはインフルエンザと区別される
【治療・予防】
治療:ノイラミニダーゼ阻害薬、キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬
予防:インフルエンザHAワクチン
【インフルエンザの増殖過程】
- インフルエンザウイルスのエンベロープに突出しているHA(ヘマグルチニン)が宿主細胞膜に存在するシアル酸に結合する。その後、インフルエンザウイルスがエンドサイトーシスにより宿主細胞に取り込まれる。
- 膜融合、脱殻により細胞内にRNAが放出される。
- mRNAが合成される。
- ウイルスRNAが複製される。
- mRNAよりウイルスタンパク質が合成される。
- ウイルスRNAとウイルスタンパク質より新たなインフルエンザウイルスが発生する。
- NA(ノイラミニダーゼ)により、HAと宿主細胞膜に存在するシアル酸の結合が切断され、増殖したインフルエンザウイルスが宿主細胞から遊離する。
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