薬物のリンパ系への移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- リンパ液の流速は血流速度の数百分の一と遅いが、リンパ系を介する薬物の組織分布は血管系を介するものとほぼ等しい。
- リンパ系に移行した薬物がもとのリンパ液中に戻り、循環を繰り返す可能性は低い。
- 筋肉内に投与した薬物がリンパ系、血管系のどちらに吸収されるかは分子量に依存し、その境界の分子量は約30,000である。
- 消化管からリンパ系を介して吸収された薬物は、肝初回通過効果を受けない。
薬物のリンパ系への移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解答 解説 2 正 3 誤 4 正解答・解説
2、4
1 誤
リンパ液の流速は血流速度の数百分の一と遅いため、リンパ系を介する薬物の組織分布は血管系を介するものより遅くなる。
リンパ液は末梢リンパ管から胸管へと流れ、その後静脈に流入する一方向の移動であり、薬物が循環することはほとんどない。
筋肉内に投与した薬物がリンパ系、血管系のどちらに吸収されるかは分子量に依存し、その境界の分子量は約5,000である。
リンパ系を介して吸収された薬物は、門脈を通過せず循環血に移行するため、肝初回通過効果を受けない。
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