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第94回薬剤師国家試験 問20(改)(基礎薬学) 電解質溶液

電解質溶液の導電率に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. KClのモル導電率は、濃度に対して直線的に減少する。
  2. KClの極限モル導電率は、構成イオンの極限モル導電率の差で表される。
  3. KClのモル導電率がLiClのモル導電率より大きいのは、LiがKより強く水和しているため、Liの移動が抑えられているからである。
  4. Hの極限モル導電率は、金属イオンの極限モル導電率より大きい。

 

解答・解説

解答
3、4

解説
1 誤

KClなどの強電解質のモル伝導率は、濃度の平方根に対して直線的に減少する。

2 誤
KClの極限モル導電率は、構成イオンの極限モル導電率の和で表される。

3 正
アルカリ金属イオンにおけるモル伝導率の大小関係は、Li<Na<Kとなっており、イオン結晶半径が大きいほど値が大きくなっている。通常、小さいイオンほど水中を移動しやすく、モル伝導率が大きくなると予想されるが、実際には順序が逆となっている。この理由としては、Li、Na、Kは同じ電荷をもっていてもイオン自身の大きさが小さいほど、その周囲の電場が強くなり極性をもつ水分子が強く引き寄せられ(水和し)見かけ上大きいイオンとなって移動するためである。

4 正
HとOHの極限モル伝導率は、他のイオンに比べ大きな値を示す。HとOHが大きな値を示す理由は、水素結合の生成と切断を通じて、水中を移動するためである。

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