72歳女性。近医で2年前に高血圧症及びうつ病と診断され、薬物治療が開始された。1年前から動作緩慢となり、右上肢と左下肢に振戦を自覚するようになった。最近、振戦が強くなったため総合病院を受診したところ、パーキンソン病が疑われた。担当医は、パーキンソン病の診断を裏付けるためイオフルパン(123I)注射液によるドパミントランスポーターシンチグラフィーを数週間後に施行することにした。担当医は薬剤師に、検査に関する注意事項の説明を依頼した。薬剤師がお薬手帳を確認したところ、以下の記載があった。
問204(実務)
薬剤師が患者にする説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
- 検査結果に影響を与えるため、 検査前24時間は食事を控えてください。
- トリクロルメチアジド錠は検査結果に影響を与えることがあるので、休薬をするかどうか医師と協議します。
- 撮影前後はできるだけ水分摂取を制限し、排尿を避けてください。
- 検査薬は検査当日しか使用できないので、確実に検査できる日を予約してください。
- 検査薬を注射してから、数時間後に頭部の撮影を実施するので、検査に少し時間がかかります。
問205(物理・化学・生物)
イオフルパン(123I)注射液によるドパミントランスポーターシンチグラフィーはSPECTの1つである。この診断法に関連する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 123Iから放出されるγ線を検出する。
- SPECTは、放射型のCTの一種である。
- 放出される2本の消滅放射線を同時計測する。
- イオフルパン(123I)注射液は、病院内のサイクロトロンで製造する必要がある。
- ドパミントランスポーターに結合しなかった遊離の123Iを測定する。
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