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第92回薬剤師国家試験 問56(基礎薬学) 膵臓ホルモン

膵臓ホルモンに関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。

  1. 膵臓ホルモンはランゲルハンス島のα(A)、β(B)及びδ(D)細胞から分泌される。
  2. インスリンはβ細胞で合成され、A鎖とB鎖が1つのジスルフィド結合でつながれている。
  3. インスリンは肝細胞、脂肪細胞や筋細胞などの受容体に結合し、血中のグルコースの取り込みを亢進させる。
  4. グルカゴンは血糖降下時にランゲルハンス島のδ細胞から分泌され、肝細胞に作用してグリコーゲン分解を促進し、血糖を上昇させる。
  5. ソマトスタチンは、ランゲルハンス島のδ細胞から分泌され、インスリン分泌を抑制する。

解答・解説

解答
2、4

解説
1 正しい
 膵臓ランゲルハンス島には、主にα(A)、β(B)、δ(D)細胞の3種類の内分泌細胞が存在しており、α細胞からグルカゴン、β細胞からインスリン、δ細胞からソマトスタチンが分泌される。

2 誤っている
 インスリンはβ細胞で合成され、A鎖とB鎖は2つのジスルフィド結合でつながれている。

3 正しい
 インスリンは、細胞内へのグルコースの取り込みを促進することにより血糖降下作用を示す。

4 誤っている
 グルカゴンは、血糖降下時にランゲルハンス島のα細胞から分泌され、肝細胞に作用してグリコーゲン分解を促進し、血糖を上昇させる。  

5 正しい
 ソマトスタチンは、ランゲルハンス島のδ細胞から分泌され、インスリン分泌を抑制する。また、ソマトスタチンは視床下部、小腸などからも分泌され、成長ホルモン、ガストリン、セクレチンなどの分泌も抑制する。

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