78歳男性。肺がん末期のため、在宅で緩和ケアを受けている。痛みに対して以下の薬剤が処方されていた。本日、薬剤師が患者宅を訪問したところ、痛みの評価は、NRS(数値スケール)で6となり、痛みが増強してきた。そこで、薬剤師が医師に痛みの三段階除痛ラダーに基づき、オピオイド鎮痛薬の追加を提案することにした。
問 212(実務)
この患者にこの段階で追加する薬物として適切なのはどれか。2つ選べ。
問 213(物理・化学・生物)
追加された鎮痛薬はオピオイド受容体に作用する。オピオイド受容体には、内因性リガンドとして、以下に示したメチオニンエンケファリンなどのペプチドが知られている。内因性リガンドと受容体との相互作用を考えたとき、追加された鎮痛薬の受容体との相互作用及びファーマコフォアに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 塩基性窒素をもち、生体内でプロトン化されて受容体のカルボキシラートイオンとイオン結合する。
- 塩基性窒素原子と炭素数2あるいは3個の炭素鎖で結合した芳香環をもつ。
- カルボキシ基をもち、受容体のグアニジノ基とイオン結合する。
- 代謝されてフェノール性ヒドロキシ基を生じ、受容体と水素結合する。
- 芳香環をもち、受容体のベンゼン環とπ-π相互作用する。
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