53歳男性。骨転移の認められる去勢抵抗性前立腺がんに対し、塩化ラジウム(223Ra)注射液を、 1回55kBq/kg とし、 4週間間隔で、計6回の投与を行うこととなった。 今回、予定どおりに患者が来院し、 1回目の投与が終了した。
問 198(物理・化学・生物)
Ra 及び 223Ra に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 223Ra は主に α線を放出し、219Rn となる。
- 体内に投与された 223Ra が放出する放射線は透過性が高く、ほとんどが体外に放出される。
- Ra は骨の主な構成成分である Ca と同じく周期表の第2族に属する元素である。
- 223Ra が放出する放射線は低 LET(線エネルギー付与)である。
- 223Ra の半減期は約2時間なので、周囲の人の被ばくに注意する必要はない。
問 199(実務)
外来がん治療担当の薬剤師は、この注射液の初回投与を終えた患者に対し、外来化学療法処置室において、投与後 1週間における生活上の注意事項を伝達することになった。なお、この患者は、妻と長男の3人暮らしである。薬剤師が説明する内容として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 入浴するときは、細菌感染を防止するため、家族の中で一番初めに入るようにしてください。
- 着用した衣類は、他の家族の方の衣類とは別にして洗ってください。
- 便座に腰かけて排尿してください。
- トイレの使用後は、水を2回以上流してください。
- 排泄物がこぼれて便器や床に付着した場合には、トイレットペーパーを用いてよく拭き取り、トイレに流してください。
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