◉名称、化学構造
一般名:ランソプラゾール
商品名:タケプロン
◉分類
プロトンポンプインヒビター
◉効能・効果
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非びらん性胃食道逆流症、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制
- 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
◉薬効薬理
◉使用する際の注意
【胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍】
- 長期の使用経験は十分でないので、維持療法には用いないことが望ましい。
【逆流性食道炎】
- 維持療法においては、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意する。また、1日1回30mg又は15mgの投与により寛解状態が長期にわたり継続する症例で、減量又は投与中止により再発するおそれがないと判断される場合は1日1回15mgに減量又は中止する。なお、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。
【非びらん性胃食道逆流症】
-
問診により胸やけ、呑酸等の酸逆流症状が繰り返しみられること(1週間あたり2日以上)を確認のうえ投与する。なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認する。
◉体内動態
本剤は主として肝薬物代謝酵素CYP2C19又はCYP3A4で代謝される
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- 本剤の胃酸分泌抑制作用により、アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩、イトラコナゾール、チロシンキナーゼ阻害薬(ゲフィチニブ、ニロチニブ塩酸塩、エルロチニブ塩酸塩など)の血中濃度が低下する
- 本剤の胃酸分泌抑制作用により、ジゴキシンの加水分解が抑制され、血中濃度が上昇する
- 本剤の代謝酵素阻害作用によりタクロリムス水和物の血中濃度が上昇する
- 本剤の代謝酵素誘導作用によりテオフィリンの血中濃度が低下する
◉薬力学的相互作用の要因
- 本剤の胃酸分泌抑制作用により、酸化マグネシウムの緩下作用が減弱する
◉副作用
◉主な副作用
発疹、かゆみ、多形紅斑、便秘、下痢、口渇、腹部膨満感、吐き気、腹部不快感、頭痛、眠気、発熱、女性化乳房など
◉重大な副作用[初期症状]
アナフィラキシー、ショック
[全身の発疹、顔面のむくみ、息苦しい]汎血球減少、無顆粒球症、顆粒球減少、溶血性貧血、血小板減少、貧血
[体がだるい、発熱、息切れ、鼻血・皮下出血、赤褐色の尿]重篤な肝機能障害
[皮膚や白目が黄色くなる、体がだるい、食欲不振]中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群
[発熱、全身倦怠感、皮膚・眼・口内に発疹ができる・赤くなる]間質性肺炎
[発熱、から咳、息苦しい]間質性腎炎
[発熱、皮疹、関節痛]
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