◉名称、化学構造
一般名:クエン酸第一鉄ナトリウム
商品名:フェロミア
◉分類
可溶性の非イオン型鉄剤
◉効能・効果
鉄欠乏性貧血
◉薬理作用
吸収された鉄は血漿トランスフェリンと結合し、体内を循環する。
トランスフェリンに結合した鉄は骨髄にて赤芽球にとりこまれ、ヘモグロビン合成に利用される。
・胃酸分泌に影響されることなく血清鉄を上昇させる
・ヘモグロビンと貯蔵鉄の回復により貧血状態を改善する
◉使用する際の注意
- 本剤投与中は、適宜血液検査を実施し、過量投与にならないよう注意する。
- 服用中に便が黒くなることがあるが、一般的にはこの薬の鉄分の色であるため、心配ないが、消化管からの出血と間違えないために、腹痛をともなうような場合には医師または薬剤師に相談するよう指導する。
- 歯や舌が茶褐色などになることがある。歯が着色した場合の対処法としては、十分なブラッシングや重曹による歯磨きをするように指導する。
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- セフジニル、キノロン系抗菌薬(ノルフロキサシン、トスフロキサシン等)は、鉄とキレートを形成することで吸収が阻害される
- テトラサイクリンは、鉄剤とキレートを形成することで、相互に吸収を阻害する
- 甲状腺ホルモン製剤(レボチロキシンナトリウム水和物等)は、鉄とキレートを形成することで吸収が阻害される
- 制酸剤は、鉄の吸収を阻害する
- タンニン酸を含有する食品は、鉄の吸収を阻害する
◉副作用
◉主な副作用
発疹、かゆみ、光線過敏症、吐き気、嘔吐、上腹部不快感、胸やけ、下痢、めまいなど
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