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第107回薬剤師国家試験 問104(理論問題) 主生成物の構造

次の反応のうち、主生成物の構造を正しく示しているのはどれか。1つ選べ。ただし、各反応はそれぞれ適切な溶媒を用いて行い、反応終了後、適切な後処理を施したものとする。

解答・解説

解答

解説
1 誤
アセトアニリドに臭素を反応させると、芳香族求電子置換反応が進行する。芳香族求電子置換反応において、アセトアニリドはアセチルアミノ基の電子供与効果によりオルト・パラ配向性を示す。しかし、アセチルアミノ基の立体的な影響によりオルト位での反応が抑制されるため、主にパラ位で反応が進行する。

2 誤
トルエンに混酸(HNO3、H2SO4)を反応させると、生成するニトロニウムイオン(NO2)が試薬となり、芳香族求電子置換反応が進行する。芳香族求電子置換反応において、トルエンはメチル基の電子供与効果によりオルト・パラ配向性を示す。

3 誤
アセトフェノンに混酸(HNO3、H2SO4)を反応させると、生成するニトロニウムイオン(NO2)が試薬となり、芳香族求電子置換反応が進行する。芳香族求電子置換反応において、アセトフェノンはアセチル基の電子求引効果によりメタ配向性を示す。

4 誤
フェノール誘導体に臭素を反応させると、芳香族求電子置換反応が進行する。p-クレゾールにはベンゼン環にヒドロキシ基(-OH)、メチル基(-CH3)が結合しており、いずれも電子供与効果を示すが、ヒドロキシ基の電子供与効果が強いため、芳香族求電子置換反応において、p-クレゾールはヒドロキシ基の電子供与効果によりヒドロキシ基のオルト位で優先して反応が進行する。

5 正
ブロモベンゼンに硫酸を加熱し反応させると、芳香族求電子置換反応が進行する。芳香族求電子置換反応において、ブロモベンゼンはブロモ基の電子供与効果によりオルト・メタ配向性を示す。

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