◉名称、化学構造
一般名:ペマフィブラート
商品名:パルモディア
◉分類
高脂質血症治療剤
◉効能・効果
高脂質血症(家族性を含む)
[LDL-Cのみ高い高脂血症に対して、第一選択薬とはしない]
◉薬理作用
パルモディアは、選択的PPARαモジュレーターとして、PPARαに結合後、リガンド特異的なPPARαの立体構造を変化させ、標的遺伝子の発現を調節することで、脂質代謝を総合的に改善する。
・PPARα活性化
・ApoC-Ⅲ(アポリポ蛋白C-Ⅲ)を低下し、LPL活性の増加させることでトリグリセリドの分解を促進させる
・ApoA-Ⅰ(アポリポ蛋白A-Ⅰ)濃度を増加させることで、HDL-Cを増加させる
・β酸化に関わる遺伝子発現を亢進させる
◉使用する際の注意
- あらかじめ高脂血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減も十分考慮する
- 肝機能及び肝機能検査値に影響を及ぼすことがあるので、投与中は定期的に肝機能検査を行う
- 腎機能障害を有する患者において急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症が現れることがあるので、投与にあたっては腎機能を検査し、eGFRが30mL/min /1.73m2未満の場合は減量または投与間隔の延長を行う
- 腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者に、本剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤を併用する場合には、治療上やむ得ないと判断される場合にのみ併用すること(急激な腎機能悪化に伴う横紋筋融解症が現れやすい)
- 本剤投与中にLDL-C値上昇の可能性があるため、投与中はLDL-C値を定期的に測定する
◉体内動態
本剤は、主としてCYP2C8、CYP2C9、CYP3A4により代謝される。
また、本剤はOATP1B1、OATP1B3の基質となる。
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- OATP1B1、OATP1B3、CYP2C8、CYP2C9阻害剤により本剤の血中濃度が増加する
- 陰イオン交換樹脂により、本剤の吸収が阻害される
- CYP3A4誘導剤により本剤の血中濃度が低下する
◉薬力学的相互作用の要因
- HMG-CoA還元酵素阻害剤との併用により急激な腎機能低下に伴う横紋筋融解症が現れやすい
◉副作用
◉主な副作用
胆石症(上腹部痛、発熱)、糖尿病(口渇、多飲、多尿、易疲労感)など
◉重大な副作用[初期症状]
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