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第88回薬剤師国家試験 問59(基礎薬学) 生体防御機構

生体防御機構に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. T細胞と抗原提示細胞間の認識において、MHC(major histocompatibility complex)が重要な役割をはたす。
  2. マクロファージは、抗体でオプソニン化された細菌を効率よく貪食する。
  3. 臓器移植を行うには、HLA(human leukocyte antigen)の適合性を調べる必要がある。
  4. 全てのヘルパーT細胞は、CD8抗原をもっている。

解答・解説

解答
4 

解説
1 正しい
 MHC(主要組織適合遺伝子複合体)は、自己、非自己の識別に深く関与している細胞膜結合型タンパク質(MHC抗原)をコードする遺伝子のことである。MHC抗原にはクラスⅠ分子とクラスⅡ分子がある。クラスⅠ分子は、すべての有核細胞、血小板に存在しており、クラスⅠ分子と抗原断片の複合体は、T細胞受容体を介してCD8陽性のキラーT細胞に認識される。また、クラスⅡ分子は、抗原提示細胞(樹状細胞、マクロファージ、B細胞)に存在しており、クラスⅡ分子と抗原断片の複合体は、CD4陽性のヘルパーT細胞に認識される。

2 正しい
 オプソニン化とは、IgG、IgM、補体が貪食細胞(マクロファージなど)表面にある受容体に結合することで貪食作用が促進される作用のことである。

3 正しい
 MHC抗原は、ヒトではHLAと呼ばれ、個体ごとで少し異なる。このHLAの違いにより臓器移植における拒絶反応が誘発される。よって、臓器移植を行うには、HLAの適合性を調べる必要がある。

4 誤:T細胞には、CD4陽性のヘルパーT細胞とCD8陽性のキラーT細胞が存在している。

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