MENU
業界最安値、最高の講義、未来を切り拓く教育体験❕ クリック

第101回薬剤師国家試験 問254〜255

30歳男性。気管支ぜん息の治療のため以下の薬剤が処方された。

問254 (実務)
この処方薬で生じる可能性のある副作用として誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. アナフィラキシー
  2. 肺炎
  3. 口腔カンジダ症
  4. 振戦
  5. 血清カリウム濃度上昇

解答・解説

解答
5

解説
1 正しい
本剤の副作用として、アナフィラキシーが現れることがある。

2 正しい
慢性閉塞性肺疾患患者において、本剤との関連が否定できない肺炎が報告されている。

3 正しい
フルチカゾンプロピオン酸エステルは、免疫抑制作用を示すため、副作用として口腔カンジダ症を起こすことがある。

4 正しい
サルメテロールキシナホ酸塩は、骨格筋のβ2受容体刺激作用を示すため、副作用として振戦を起こすことがある。

5 誤っている
サルメテロールキシナホ酸塩は、選択的にβ2受容体を刺激し、カリウムの細胞内への取り込みを促進することにより、血清カリウム濃度の低下を起こすことがある。

問255 (薬理)
上記の処方薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. フルチカゾンは、細胞質のグルココルチコイド受容体に結合し、核内に移行する。
  2. フルチカゾンは、NF-κBを活性化して、抗炎症作用を示す。
  3. サルメテロールは、気管支平滑筋のアドレナリンβ2受容体を刺激し、アデニル酸シクラーゼを活性化する。
  4. フルチカゾンは、血糖上昇作用を有するが、サルメテロールはその作用を減弱する。
  5. サルメテロールは、心機能抑制作用を有するが、フルチカゾンはその作用を減弱する。

解答・解説

解答
1、3

解説
1 正
フルチカゾンは、合成副腎皮質ステロイド性薬であり、細胞質のグルココルチコイド受容体に結合し、核内に移行することにより、抗炎症作用や免疫抑制作用などを示す。

2 誤
フルチカゾンは、NF-κBを不活性化し、炎症性サイトカインや抗体産生を抑制することにより抗炎症作用を示す。

3 正
サルメテロールは、気管支平滑筋のアドレナリンβ2受容体を刺激し、アデニル酸シクラーゼを活性化することにより気管支平滑筋を弛緩させる。

4 誤
フルチカゾンは、糖質コルチコイド様作用により血糖値を上昇させ、サルメテロールは、肝臓のβ2受容体を刺激し、グリコーゲン分解を促進することにより血糖値を上昇させる。

5 誤
サルメテロールは、心臓のβ1受容体を刺激し、心機能亢進作用を示す。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (1件)

コメントする

目次