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抗甲状腺剤 チアマゾール

◉名称、化学構造

一般名:チアマゾール
商品名:メルカゾール

◉分類

抗甲状腺剤

◉効能・効果

甲状腺機能亢進症

◉薬理作用

甲状腺のペルオキシダーゼを阻害することにより、ヨウ素のサイログロブリンへの結合を阻止し、さらにヨードサイロシンのトリヨードサイロニン(T3)、サイロキシン (T4)への縮合を阻害することによって甲状腺ホルモンの生成を阻害する

  1. ヨウ素イオンが濾胞上皮細胞に取り込まれる。
  2. 取り込まれたヨウ素イオンはペルオキシダーゼの作用により酸化されて活性型ヨウ素となる。
  3. チログロブリンに結合したチロシン分子にヨウ素原子が結合し、MIT(モノヨードチロシン)、DIT(ジヨードチロシン)となる。
  4. T3(MITとDITが縮合)やT4(DITが2つ縮合)が生合成され、チログロブリンに結合した形で貯蔵される。
  5. チログロブリンは、濾胞上皮細胞に再吸収される。
  6. チログロブリンがプロテアーゼにより加水分解され、甲状腺ホルモンが血中に放出される。血中に放出された甲状腺ホルモンは、主にグロブリンと結合して存在し、残りはアルブミンと結合するか遊離型として存在している。

【甲状腺ホルモンの分泌機構】

◉使用する際の注意

  • 本剤を新たに投与開始する場合には、無顆粒球症等の重大な副作用が主に投与開始後2ヶ月以内にあらわれることがあるので、本剤の有効性と安全性を十分に考慮し、本剤の投与が適切と判断される患者に投与する
  • 定期的な血液検査において、白血球数が正常域であったとしても、減少傾向にある場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行う
  • 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、肝機能検査値に注意するなど観察を十分に行う

◉相互作用

  • 甲状腺機能亢進時には、代謝・排泄が促進されているため、ジギタリス製剤の血中濃度が正常時に比較して低下する。本剤使用により甲状腺機能が正常化すると、ジギタリス製剤の血中濃度が増加する。
  • 甲状腺機能が亢進すると、クマリン系抗凝血剤の効果は増強する。本剤使用により甲状腺機能が正常化すると、クマリン系抗凝固剤の効果が減弱する。

◉副作用

◉主な副作用

発疹、蕁麻疹、発熱など

◉重大な副作用[初期症状]

  • 汎血球減少、再生不良性貧血、無顆粒球症、白血球減少
    [発熱、全身がだるい、咽頭痛]
  • 低プロトロンビン血症、第VII因子欠乏症、血小板減少、血小板減少性紫斑病
    鼻血、歯ぐきの出血、皮下出血によるあざ]
  • 肝機能障害、黄疸
    [全身がだるい、食欲がない、皮膚や白目が黄色くなる]
  • 多発性関節炎
    [関節の痛み、関節のはれ、発熱]
  • SLE様症状
    [発熱、顔の紅斑、筋肉痛]
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