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ミルタザピン

◉名称、化学構造

名称:ミルタザピン

◉代表的な製剤

  • リフレックス錠
  • レメロン錠

◉分類

ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ剤
NaSSA

◉効能・効果

  • うつ病、うつ状態

◉薬理作用

  • ミルタザピンは中枢のシナプス前α2アドレナリン自己受容体及びヘテロ受容体に対して拮抗作用を示し、中枢のセロトニン及びノルアドレナリンの両方の神経伝達を増強する。
    ミルタザピンは5-HT2及び5-HT3受容体を阻害するため、セロトニンの神経伝達増大により主に5-HT1受容体が活性化される。
  • H1受容体遮断作用が示唆されている。

  1. NA神経シナプス前α2自己受容体を遮断することでNAの遊離を促進する
  2. NA細胞体に存在するα2自己受容体を遮断することでNA神経を活性化し、NAの遊離を促進する
  3. 1、2により遊離したNAにより5-HT神経細胞体のα1受容体が刺激され、5-HT神経活動の活性化が起こる
  4. 5-HT神経シナプス前α2受容体を遮断することで5ーHTの遊離が促進される
  5. 5-HT2、5-HT3受容体を遮断し、遊離した5-HTが5-HT1を特異的に刺激する

◉使用する際の注意

  • うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期並びに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察する
  • 不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行う
  • 自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめる
  • 家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導する
  • 眠気、めまい等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する
  • 投与中止(突然の中止)により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯覚感、頭痛及び悪心等があらわれることが報告されている。投与を中止する場合には、突然の中止を避け、患者の状態を観察しながら徐々に減量する

◉相互作用

  • MAO阻害薬(併用禁忌
    セレギリン塩酸塩、ラサギリンメシル酸塩、サフィナミドメシル酸塩
    脳内ノルアドナリン、セロトニンの神経伝達が高まる
    MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者に投与しないこと。また、本剤投与後MAO阻害剤に切り替える場合は、2週間以上の間隔をあけること
  • CYP3A4阻害剤
    CYP3A4阻害作用により本剤の血中濃度が上昇することがある
  • CYP3A4誘導剤
    CYP3A4誘導作用により本剤の血中濃度が減少することがある
  • シメチジン
    CYP阻害作用により本剤の血中濃度が上昇することがある
  • 鎮静剤(ベンゾジアゼピン系薬剤など)
    鎮静作用が強く現れることがある
  • アルコール
    鎮静作用が強く現れることがある
  • セロトニン作用薬
    (選択的セロトニン再取り込み阻害薬、トリプタン製剤、トラマドールなど)
    セロトニン症候群が現れることがある
  • ワルファリンカリウム
    プロトロンビン時間が増加するおそれがある
  • QT延長を起こすことが知られている薬剤
    併用によりQT延長作用が増加することがある

◉副作用

◉主な副作用
傾眠、口渇、倦怠感、便秘、体重増加、浮動性めまい、頭痛など

◉重大な副作用
・セロトニン症候群

[不安、焦燥、発熱 ]

・無顆粒球症、好中球減少症
[発熱、のどの痛み、筋肉痛]

・痙攣
[けいれん]

・肝機能障害、黄疸
[全身倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる]

・抗利尿ホルモン不適合分泌症候群
[けいれん、意識障害、頭痛]

・皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑
[発熱、全身倦怠感、中央に浮腫を伴った紅斑(赤い発疹)]

・QT延長、心室頻拍
[胸痛、胸部不快感、動悸]

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