MENU
YAKUZERO オンライン授業コース クリック

第109回薬剤師国家試験 問137

 下水処理に関する記述のうち、正しいのはどれか。2選べ。

  1. 標準活性汚泥法の曝気槽では、主に嫌気性細菌が有機物質を分解している。
  2. 標準活性汚泥法の最終沈殿池では、活性汚泥(フロック)の沈降性が低下することにより、有機物質の除去効率が上がる。
  3. 標準活性汚泥法において、最終沈殿池の汚泥の一部は、返送汚泥として曝気槽に戻され再利用されている。
  4. 標準活性汚泥法に比べて嫌気・無酸素・好気法は、リン及び窒素の除去効率が高い。
  5. 嫌気・無酸素・好気法において、リン蓄積菌は嫌気槽でリンを取り込み、好気槽でリンを放出している。

解答・解説

解答
3、4

解説
1 誤
標準活性汚泥法の曝気槽では、主に好気性細菌が有機物質を分解している。

2 誤
標準活性汚泥法の最終沈殿池では、活性汚泥(フロック)が沈殿することで有機物が除去される。よって、標準活性汚泥法の最終沈殿池において、活性汚泥(フロック)の沈降性が低下することにより、有機物質の除去効率が下がる。

3 正
標準活性汚泥法において、最終沈殿池の汚泥の一部は、返送汚泥として曝気槽に戻され再利用されている。なお、最終沈殿池で発生した汚泥の大部分は、余剰汚泥として消化槽で嫌気的微生物により処理される。

4 正
標準活性汚泥法に比べて嫌気・無酸素・好気法は、リン及び窒素の除去効率が高い。
【嫌気・無酸素・好気法におけるリン及び窒素の除去】
・リン除去の仕組み
 嫌気的条件においてリン蓄積菌がリンを水中に放出する。その後、好気的条件でリン蓄積菌が放出した異常に過剰のリンを蓄積する。
・窒素除去の仕組み
 好気的条件で硝化細菌がNH4NO3に酸化する。生成したNO3は無酸素槽に送り込まれ、嫌気的条件で脱窒菌により還元され、窒素ガス(N2)として大気へ放出される。

5 誤
解説4参照

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次