ビタミンに関する記述のうち、 正しいのはどれか。2つ選べ。
- レチノイン酸は、光を感知するロドプシンの構成成分で視覚機能を正常に保つのに必要である。
- α-トコフェロールは、ヒトでは腸内細菌によって主に供給される。
- コレカルシフェロールは、紫外線照射により動物の皮膚で7-デヒドロコレステロールから合成される。
- リボフラビンは生体内で活性化され、糖質や脂質のエネルギー代謝に関与する酵素の補酵素としてはたらく。
- チアミンは、生体内で補酵素NADやNADP+として酸化還元反応に関与する。
ビタミンに関する記述のうち、 正しいのはどれか。2つ選べ。
解答
3、4
解説
1 誤
光を感知するロドプシンの構成成分で視覚機能を正常に保つのに必要な物質は、レチノール及びレチナールである。なお、レチノイン酸は、核内受容体と結合し、遺伝子発現の誘導に関与している。
2 誤
α–トコフェロール(ビタミンE)は、アーモンドなどの種実類、油脂類、穀類、魚介類、豆類、野菜類などに多く含まれているが、腸内細菌からはほとんど供給されない。
3 正
コレカルシフェロール(ビタミンD3)は、紫外線照射により動物の皮膚で7-デヒドロコレステロール(プロビタミンD3)から合成され、その後、肝臓において25位が水酸化、腎臓において1位が水酸化され活性型の1α,25-ジヒドロキシビタミンD3(カルシトリオール、活性型ビタミンD3)に変換される。
4 正
リボフラビン(ビタミンB2)は生体内で活性化され、FMN(フラビンモノヌクレオチド)、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)となり、糖質や脂質のエネルギー代謝に関与する酵素の補酵素としてはたらく。
5 誤
生体内で補酵素NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)やNADP+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)として酸化還元反応に関与するのは、ナイアシンである。なお、チアミン(ビタミンB1)は、活性体であるチアミンピロリン酸となり、糖代謝に関与する。
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