2歳女児。体重10kg。1日数回の全身強直間代性痙れんを発現し、約3ヶ月前にミオクローヌスてんかんと診断され、バルプロ酸Naシロップの投与が開始された。痙れん発作の頻度は減少したが、最近、呼びかけに応答しないなどの意識障害が頻回に見られるようになったため入院加療となった。
問298(病態・薬物治療)
この患者の血漿アンモニア濃度が基準値(12〜66μg/dL)より高い値であることの原因として、最も可能性の高いのはどれか。1つ選べ
- ミオクロニー発作にともなう筋障害
- ミオクロニー発作にともなう低酸素血症
- ミオクロニー発作にともなう腎血流の減少
- バルプロ酸による尿素サイクルの阻害
- バルプロ酸による腸内のウレアーゼの阻害
問299(実務)
入院後、高アンモニア血症に対してラクツロースシロップの投与が開始されたが、3日後、食欲の低下、意識レベルの低下が悪化しつつあると小児科担当の薬剤師が主治医に報告した。そこで、血液検査を実施したところ、以下のとおりであった。
担当薬剤師によるこの患児のアセスメントとして適切なのはどれか。2つ選べ。
- 意識レベルの低下は、血中アンモニアの上昇による。
- 腸内細菌によるアンモニア消費が低下している。
- 3日前と比較して、肝機能は改善している。
- バルプロ酸Naシロップ剤の用量が不足している。
- カルニチンが欠乏している。
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