解答
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解説
<化合物中の原子の酸化数の求め方>
①:単体(水素ガスや黒鉛など)を構成する原子の酸化数は「0」である。
②:化合物中の水素原子の酸化数は「+1」である。
③:化合物中の酸素原子の酸化数は「-2」である。
④:中性分子の分子全体の酸化数は「0」であり、成分原子の酸化数の総和と等しい。
⑤:単原子イオンの酸化数は、そのイオンの価数と等しい。
⑥:多原子イオン全体の酸化数は、成分原子の酸化数の総和に等しく、そのイオンの価数と等しい。
⑦:A−Bの結合における、A、Bの酸化数
電気陰性度:A=Bのとき、「A、B:0」
電気陰性度:A>Bのとき、「A:-1、B:+1」
上記のルールより、選択肢に含まれる塩素の酸化数を下記のように求めることができる。
1 正
NaClO(次亜塩素酸ナトリウム)
電気陰性度:Na<Clであることから、Naの酸化数は「+1」、ClOの酸化数は「-1」となる。
また、ClOの酸化数:塩素の酸化数+(-2)=-1であることから、塩素の酸化数は「+1」となる。
2 誤
HCl(塩酸)
電気陰性度:H<Clであることから、塩素の酸化数は「-1」となる。
3 誤
NaCl(塩化ナトリウム)
電気陰性度:Na<Clであることから、塩素の酸化数は「-1」となる。
4 誤
塩素ガス(Cl2)
電気陰性度が同じもの同士の化合物であることから、塩素の酸化数は「0」となる。
5 誤
NaClO3(塩素酸ナトリウム)
電気陰性度:Na<Clであることから、Naの酸化数は「+1」、ClO3の酸化数は「-1」となる。
また、ClO3の酸化数:塩素の酸化数+3×(-2)=-1であることから、塩素の酸化数は「+5」となる。