薬剤師が ICU に常駐して業務を行うため、汎用される医薬品について注意点をまとめることにした。その内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
- プロポフォール注射剤は、小児の人工呼吸中鎮静には投与できない。
- 手術のため中止した抗血栓薬は、ICU 入室中は再開できない。
- アドレナリン注射剤は、心停止の際に使用する。
- プロトンポンプインヒビターは、常に投与する。
- モルヒネ塩酸塩注射液が保管してある金庫にロクロニウム臭化物注射液を保管する。

薬剤師が ICU に常駐して業務を行うため、汎用される医薬品について注意点をまとめることにした。その内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
解答
1、3
解説
1 正
プロポフォール注射液の添付文書には、下記のように記載されている。
集中治療における人工呼吸中の鎮静においては、小児等には投与しないこと。
[因果関係は不明であるが、外国において集中治療中の鎮静に使用し、小児等で死亡例が報告されている。]
2 誤
手術後、抗血小板薬による出血傾向が問題とならない場合には、ICU入室中でも抗血小板薬を再開することができる。
3 正
4 誤
ICU入室患者のうち、出血のリスクが高い患者に対しては、急性ストレス性潰瘍及び急性胃粘膜病変による出血を予防する目的で、プロトンポンプインヒビターを用いることが推奨されている。ICU入室患者にプロトンポンプインヒビターを用いると、急性ストレス性潰瘍及び急性胃粘膜病変による出血を予防することができるが、肺炎を起こすなどのリスクを伴う。そのため、出血のリスクが低い患者に対しては、プロトンポンプインヒビターを用いないこともある。
5 誤
モルヒネ塩酸塩注射液は麻薬であり、ロクロニウム臭化物注射液は毒薬である。麻薬及び毒薬は同じ場所に保存することはできない。
・麻薬の保管
麻薬と覚せい剤は鍵のかかる堅固な施設に保管することができる。
・毒薬の保管
他のものと区別し常に施錠して保管しなければならない。
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