60歳女性。下部消化管内視鏡検査によりS状結腸がんが指摘された。さらにCTによる精査の結果、肺と肝臓に転移が見られた。手術適応がなく、外来にて、オキサリプラチン、レボホリナートカルシウム、フルオロウラシルを用いたがん化学療法を行うこととなった。
問290 (実務)
本化学療法における副作用への対応に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 痛風腎の予防のために尿のアルカリ化及びアロプリノールの投与が必要である。
- 重篤な過敏症状の発現時には、ステロイド及び抗ヒスタミン薬の静注を行う。
- 白血球数低下を伴う発熱時には感染症を疑い、直ちに十分量の抗生物質を投与する。
- 投与2〜3日後に筋肉痛及び関節痛が発現した場合には、鎮痛薬を投与する。
- 出血性膀胱炎のリスクを軽減するために必要量の輸液を投与する。

問291 (病態・薬物治療)
大腸がんに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 発がん過程において高頻度で見つかる変異は、EGFR、p53、KRASの3遺伝子である。
- 早期の場合はほとんどが無症状だが、脳転移による頭痛で発見される例が多い。
- 腫瘍の大きさや発生部位によって腹痛、血便、腸閉塞などの症状を呈する。
- 扁平上皮がんが大半を占める。
- 血清CEAとCA19-9は、再発の診断に有用な腫瘍マーカーである。
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