◉名称、化学構造
一般名:ロペラミド
商品名:ロペミン
◉分類
止瀉薬
◉効能・効果
下痢症
◉薬理作用
作用部位:腸管神経叢
ロペラミド塩酸塩は腸壁内コリン作動性ニューロン機能を抑制し、また、腸管の輪状筋方向の伸展により誘発されるアセチルコリンとプロスタグランジンの放出を抑制する
◉使用する際の注意
- 止瀉剤による治療は下痢の対症療法であるので、脱水症状がみられる場合、輸液等適切な水・電解質の補給に留意する。
- 本薬の薬理作用上、便秘が発現することがあるので、用量に留意し、便秘が発現した場合は投与を中止する。
- 眠気、めまいが起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。
◉体内動態
本剤は主として肝代謝酵素CYP3A4及びCYP2C8で代謝される。
また、本剤はP糖蛋白の基質である。
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- ケイ酸アルミニウム、タンニン酸アルブミンにより、本剤の吸収が阻害される
- リトナビル、キニジンのP糖タンパク質阻害作用により、本剤の排泄が阻害される
- イトラコナゾールのP糖タンパク質、CYP3A4阻害作用により、本剤の排泄が阻害される
- 本剤の消化管運動抑制作用により、デスモプレシンの吸収が阻害される
◉副作用
◉主な副作用
発疹、じん麻疹、かゆみ、血管浮腫(口・舌・のどの腫れ)、腹部膨満感、腹部不快感、吐き気、腹痛
◉重大な副作用[初期症状]
イレウス、巨大結腸
[腹痛、吐き気、腹部膨満感]ショック、アナフィラキシー様症状
[呼吸困難、発疹、失神]皮膚粘膜眼症候群、中毒性表皮壊死症
[発熱、眼の充血、紅斑・水疱]
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