◉名称、化学構造
一般名:タモキシフェンクエン酸塩
商品名:ノルバデックス
◉分類
抗乳癌剤
◉効能・効果
乳癌
◉薬理作用
タモキシフェンは乳癌組織等のエストロゲンレセプターに対しエストロゲンと競合的に結合し、抗エストロゲン作用を示すことによって抗乳癌作用を発揮する。
◉使用する際の注意
- 本剤は内分泌療法剤であり、がんに対する薬物療法について十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される患者についてのみ使用する
- 本剤の投与により子宮体癌、子宮肉腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮内膜症がみられることがあるので、本剤投与中及び投与終了後の患者は定期的に検査を行うことが望ましい。
◉体内動態
本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及びCYP2D6により代謝される。
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- 本剤がワルファリンの代謝を阻害することによりワルファリンの作用が増強する。
- リトナビルのCYP3A4阻害作用により本剤のAUCが増大する。
- リファンピシンにより本剤の代謝が促進されることで、血中濃度が低下する。
- SSRI(パロキセチン)のCYP2D6阻害作用により、本剤の代謝が阻害されることで、活性代謝物の濃度が低下する。
◉副作用
◉主な副作用
吐き気、嘔吐、無月経、月経異常、性器出血、食欲不振、ほてり、潮紅
◉重大な副作用[初期症状]
視力異常、視覚障害
[視力低下、目のかすみ、物がゆがんで見える]血栓塞栓症、静脈炎
[局所の痛み、圧痛、紅斑]子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮内膜症
[性器出血、月経異常(過多月経、下腹部・腰の痛みなど)、月経不順]間質性肺炎
[発熱、から咳、呼吸困難]アナフィラキシー、血管浮腫
[じんま疹、全身のかゆみ、目や口唇周囲の腫れ]
コメント