◉名称、化学構造
一般名：トラセミド
商品名：ルプラック
◉分類
ループ利尿薬
◉効能・効果
- 心性浮腫
- 腎性浮腫
- 肝性浮腫
◉薬理作用
ループ利尿剤と同様にヘンレ係蹄の上行脚における電解質の再吸収抑制による利尿作用を示す。
また、ラット腎細胞質画分における、受容体結合の阻害による抗アルドステロン作用が認められた。
◉使用する際の注意
- 本剤の利尿効果は急激にあらわれることがあるので、電解質失調、脱水に十分注意し、少量から投与を開始して、徐々に増量する。
- 連用する場合、電解質失調があらわれることがあるので定期的に検査を行う。
- 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させる。
- 夜間の休息が必要な患者には、夜間の排尿を避けるため、午前中に投与することが望ましい。
◉相互作用
◉薬物動態学的相互作用の要因
- セファロスポリン系抗生剤の血中濃度が上昇し、腎毒性が増大する。
- リチウムの再吸収が促進され、血中濃度が上昇する。
◉薬力学的相互作用の要因
- デスモプレシンとの併用により、低ナトリウム血症が現れる。
- ノルアドレナリンの昇圧作用が減弱する。
- 降圧剤の作用が増強する。
- アミノグリコシド系抗生剤の副作用（第8脳神経障害、腎障害）が増強する。
- 本剤投与による低カリウム血症により、筋弛緩剤（ツボクラリンなど）、ジゴキシンの作用が増強する。
- 副腎皮質ステロイド性薬により低カリウム血症が現れる。
- 尿酸排泄促進薬の作用が減弱する。
- 非ステロイド性抗炎症薬により、本剤の利尿作用が減弱する。
◉副作用
◉主な副作用
頭痛、倦怠感、のどが渇く、めまい、頻尿など
◉重大な副作用［初期症状］
肝機能障害、黄疸
［全身倦怠感、食欲不振、皮膚や白目が黄色くなる］血小板減少
［鼻血・歯ぐきの出血、四肢などの皮下出血］低カリウム血症、高カリウム血症
［動悸、全身倦怠感、脱力感］
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