SPECT(単一光子放射断層撮影, Single Photon Emission Computed Tomography)は、放射性医薬品を体内に投与し、その放射線(γ線)を検出して臓器の機能や血流を画像化する核医学検査である。

SPECTの仕組み
- 放射性医薬品の投与
- 検査目的に応じた放射性医薬品(ラジオアイソトープ)を静脈注射または経口投与する。
- 例:イオフルパン(¹²³I)→ パーキンソン病診断(ドパミントランスポーターシンチグラフィー)
- 体内での分布
- 投与した放射性医薬品が標的臓器(脳、心臓、骨など)に集まり、その分布をγ線カメラで撮影する。
- データ収集と画像再構成
- γ線カメラが360°回転して多方向からデータを収集し、コンピュータで断層画像(3D画像)を作成する。
- CTと組み合わせた「SPECT/CT」では、形態情報と機能情報を統合したより精度の高い診断が可能。
SPECTとPETの違い
項目 | SPECT | PET |
---|---|---|
放射性同位元素 | ¹²³I, ⁹⁹mTc など | ¹⁸F, ¹¹C など |
放射線の種類 | γ線 | 陽電子(β+) |
画像の解像度 | PETより低い | 高解像度 |
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