MENU
YAKUZERO オンライン授業コース クリック

Gタンパク質共役型受容体(G Protein-Coupled Receptor, GPCR)

Gタンパク質共役型受容体(G Protein-Coupled Receptor, GPCR)とは、細胞膜に存在する受容体の一種であり、外部からのシグナルを受け取り、その情報を細胞内部へ伝える役割を果たす膜タンパク質である。GPCRは細胞シグナル伝達において極めて重要で、多くの生理機能に関与している。

特徴

  1. 構造
    • GPCRは7回膜貫通型タンパク質であり、細胞膜を7回貫通する構造を有している。
    • 外部のリガンド結合部位と内部のGタンパク質結合部位を有している。
  2. 機能
    • リガンド(シグナル分子)が受容体に結合すると構造が変化し、細胞内のGタンパク質(グアニンヌクレオチド結合タンパク質)を活性化する。
    • 活性化されたGタンパク質は、さらに下流のエフェクター(酵素やイオンチャネルなど)を活性化または抑制し、細胞内でシグナルを増幅する。

主要な分類

Gタンパク質の種類に応じて、GPCRによるシグナル伝達は以下のように分類される:

  1. Gs(刺激性Gタンパク質)
    • アデニル酸シクラーゼ(AC)を活性化し、細胞内のcAMP濃度を上昇させる。
  2. Gi(抑制性Gタンパク質)
    • アデニル酸シクラーゼを抑制し、cAMP濃度を低下させる。
  3. Gq
    • ホスホリパーゼC(PLC)を活性化し、イノシトール三リン酸(IP3)とジアシルグリセロール(DAG)を生成する。これにより、細胞内カルシウム濃度が上昇する。

生理的意義

  • 神経伝達: シナプスにおける情報伝達を調節。
  • ホルモン作用: 血圧、血糖値、代謝の調整に寄与する。
  • 感覚機能: 視覚、嗅覚、味覚に関与。
  • 免疫応答: 炎症や免疫細胞の活性化に関与。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする