Fickの法則は、物質の拡散(diffusion)に関する法則である。
拡散とは、物質が濃度勾配に従って移動する現象であり、生物学、薬学、工学などさまざまな分野で応用されている。
Fickの第一法則
数式
Fickの法則において、薬物分子が単位時間に膜を透過する量dQ/dtは、下記の式で表される。
内容
Fickの第一法則は、「物質の拡散速度は、濃度勾配に比例し、拡散は高濃度から低濃度へ向かう」ことを示しており、負の符号は、濃度の高い方から低い方へ物質が移動することを示す。
応用例
- 薬物の皮膚・腸管吸収:
- 皮膚や消化管を通じての薬物吸収速度は濃度勾配に依存する。
- ガス交換(肺胞-血液間の酸素・二酸化炭素の拡散)
- 酸素は肺胞から血液へ、二酸化炭素は血液から肺胞へ拡散する。
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