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シクロデキストリン(Cyclodextrin, CD)

シクロデキストリン(CD)は、グルコースがα-1,4結合で環状に連なった環状オリゴ糖であり、疎水性の内部空間(カプセル状の空洞)親水性の外部表面を持つ特徴がある。この特性により、疎水性の低い化合物を包接(包み込む)して溶解性や安定性を向上させる機能を持つ。

1. シクロデキストリンの種類

シクロデキストリンは、環を構成するグルコースの数に応じて分類される。

種類 グルコース単位 特徴
α-シクロデキストリン(α-CD) 6 最も小さいサイズ、低分子の包接に適する
β-シクロデキストリン(β-CD) 7 最も一般的、適度な包接能力を持つ
γ-シクロデキストリン(γ-CD) 8 大きな分子の包接に適する

2. シクロデキストリンの構造と特性

  • 外部(親水性):ヒドロキシル基(-OH)が外側に向いており、水に溶けやすい。
  • 内部(疎水性):グルコースの環状構造によって疎水性の空洞を形成し、疎水性の分子を包接することができる。

この特徴により、水に溶けにくい薬物や食品成分を包接することで、溶解性や安定性を向上させることが可能である。

3. シクロデキストリンの機能

3.1. 包接作用

シクロデキストリンは、疎水性の分子を内部空間に取り込むことで、水溶性を改善し、分解や揮発を防ぐ働きを持つ。

  • 薬物の溶解性向上(難溶性薬物の吸収促進)
  • 食品の安定化(香料やビタミンの保存性向上)
  • 化粧品の安定性向上(揮発性成分の制御)

3.2. 徐放・持続放出

シクロデキストリンに包接された成分は、徐々に放出されるため、薬物や香料の効果を持続させることができる。

4. シクロデキストリンの応用

4.1. 医薬品分野

  • 薬物の水溶性向上(難溶性薬物の吸収促進)
    • 例:β-CDを用いた抗がん剤の溶解性向上
  • 薬物の安定化(酸化・光分解の防止)
    • 例:シクロスポリンなどの光分解を受けやすい薬物の安定化

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