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経皮吸収型 持続性疼痛治療剤 フェンタニルクエン酸塩(フェントス) FENTOS

◉名称、化学構造

一般名:フェンタニルクエン酸塩
商品名:フェントス

◉分類

経皮吸収型
持続性疼痛治療剤

◉効能・効果

成人
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記における鎮痛
(ただし、慢性疼痛は他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)

  • 中等度から高度の疼痛を伴う各種がん
  • 中等度から高度の慢性疼痛

小児
非オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記における鎮痛
(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)

  • 中等度から高度の疼痛を伴う各種がん

◉薬理作用

フェンタニルはμオピオイド受容体に対して選択的に高い親和性を示すことから、μオピオイド受容体を介して強力な鎮痛作用を示す

鎮痛作用
フェンタニルクエン酸塩は、ピペリジン系の合成オピオイドであり、フェンタニルの鎮痛作用はモルヒネに比べて約100倍強力である

◉使用する際の注意

  • 呼吸抑制、意識障害等の症状がみられた場合には速やかに主治医に連絡するよう指導する。また、本剤使用中に本剤が他者に付着しないよう患者及び保護者等に指導する。
  • 重篤な呼吸抑制が認められた場合には、本剤を剥離し、呼吸管理を行う。呼吸抑制に対しては麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が有効であるが、麻薬拮抗剤の作用持続時間は本剤より短いので、観察を十分に行い麻薬拮抗剤の繰り返し投与を考慮する。
  • 他のオピオイド鎮痛剤から本剤への切り替え直後に、悪心、嘔吐、傾眠、浮動性めまい等の副作用が多く認められることがあるため、切り替え時には観察を十分に行い、慎重に使用する。なお、これらの副作用は経時的に減少する傾向がみられる。また、本剤貼付前にオピオイド鎮痛剤を使用していない場合、本剤の投与開始後は悪心、嘔吐等の副作用に十分注意する。さらに、本剤は血中濃度が徐々に上昇するため、少なくとも投与開始後数日間は、傾眠の発現に注意するとともに、患者の状態、特に意識状態及び呼吸状態について観察を十分に行い、過量投与とならないよう慎重に使用する。
  • 他のオピオイド鎮痛剤から本剤に切り替えた場合には、患者によっては、悪心、嘔吐、下痢、不安、悪寒等の退薬症候があらわれることがあるので、患者の状態を観察しながら必要に応じ適切な処置を行う。
  • 本剤を増量する場合には、副作用に十分注意する。特に本剤貼付前にオピオイド鎮痛剤を使用していない場合、呼吸抑制等の副作用に十分注意する。
  • 連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に使用する。また、乱用や誤用により過量投与や死亡に至る可能性があるので、これらを防止するため観察を十分行う。
  • 連用中における投与量の急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わない。
  • 重篤な副作用が発現した患者については、本剤剥離後のフェンタニルの血中動態を考慮し、本剤剥離から24時間後まで観察を継続する
  • 本剤貼付中に発熱又は激しい運動により体温が上昇した場合、本剤貼付部位の温度が上昇しフェンタニル吸収量が増加するため、過量投与になり、死に至るおそれがあるので、患者の状態に注意する。また、本剤貼付後、貼付部位が電気パッド、電気毛布、加温ウォーターベッド、赤外線灯、集中的な日光浴、サウナ、湯たんぽ等の熱源に接しないようにする。本剤を貼付中に入浴する場合は、熱い温度での入浴は避けさせるようにする。
  • 眠気、めまいが起こることがあるので、本剤使用中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。
  • 鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意する。

◉体内動態

本剤は主としてCYP3A4で代謝される

◉相互作用

薬物動態学的相互作用の要因

  • CYP3A4阻害作用を有する薬剤により、本剤の血中濃度が増加するとともに半減期が延長する。
  • CYP3A4誘導作用を有する薬剤により、本剤の血中濃度が低下し、治療効果が減弱する。

薬力学的相互作用の要因

  • ナルメフェン塩酸塩水和物との併用により、本剤の退薬症状を起こす。また、本剤の作用が減弱する。
  • 中枢神経抑制薬(フェノチアジン系薬、ベンゾジアゼピン系薬、バルビツール酸系薬)、アルコール、鎮静性抗ヒスタミン薬、三環系抗うつ薬との併用により、呼吸抑制、低血圧、鎮静、昏睡を起こす。
  • セロトニン作用薬との併用により、セロトニン症候群(不安、興奮、焦燥、錯乱、発汗、頻脈など)を起こす。

◉副作用

◉主な副作用

傾眠、めまい、貼付部のかゆみ、食欲不振、吐き気、嘔吐、便秘など

◉重大な副作用[初期症状]

  • 呼吸抑制
    [呼吸が浅く速くなり、呼吸をしにくい]
  • 意識障害
    [意識がうすれる、考えがまとまらない、判断力が低下する]
  • 依存性
    [この薬の使用を中止しようとしてもやめられずに使用を続けたくなる]
  • ショック、アナフィラキシー
    [息苦しい、蕁麻疹、意識がもうろうとする]
  • 痙攣
    [けいれん]
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