60歳男性。半年前より、咳及び痰が出現しているが、軽度であり放置していた。今回、会社の健康診断で肺の腫瘤陰影を指摘され、呼吸器内科を受診した。
【検査所見】
特になし。
【喫煙歴】
20歳頃より現在まで喫煙中。現在20本/日
【検査所見】
胸部X線:右肺門部に径3 cmの腫瘤陰影が認められた。
気管支内視鏡検査:右主気管支の圧迫像が認められた。
気管支肺生検:小細胞肺癌の診断であった。
問286 (病態・薬物治療)
本症例の治療に適切な薬物はどれか。2つ選べ。
- フルオロウラシル
- ブレオマイシン塩酸塩
- ゲムシタビン塩酸塩
- イリノテカン塩酸塩
- シスプラチン
問287 (実務)
上記の治療開始後に胸痛を訴えたため、CT及びPET検査を行ったところ、胸椎に骨転移が認められた。患者は胸痛が強く、痛みによる睡眠障害も出現していたため、疼痛緩和治療としてモルヒネ硫酸塩水和物徐放錠が処方された。
この薬剤の病院における取扱いに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 施設内で使用する麻薬処方せんであったので、麻薬処方せんに入院患者の住所を記載することを省略した。
- 施設に常勤している医師が処方したので、麻薬処方せんに麻薬施用者番号を記載することを省略した。
- 薬剤部において収納スペースが狭かったので、覚せい剤とー緒に施錠できる堅固な金庫内に保管した。
- 薬剤部の金庫内で保管中に不要になったので、都道府県知事に麻薬事故届を提出して適切に廃棄した。
- 病棟において残薬が生じたので、麻薬管理者に返却することなく回収困難な方法にて廃棄した。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 第97回 問286〜287 […]