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第109回薬剤師国家試験 問344 ニロチニブ塩酸塩使用時の注意

48歳男性。身長174cm、体重52kg。慢性骨髄性白血病、高血圧、消化性潰瘍並びに脂質異常症と診断され、これまで処方1及び処方2にて治療していた。今回、イマチニブ錠にて効果不十分であったため、ニロチニブ塩酸塩水和物カプセルに変更になり、処方3〜5の処方箋を持参し来局した。

薬局薬剤師の対応として適切なのはどれか。2選べ。

  1. テルミサルタン錠から、アムロジピン錠への変更を提案する。
  2. プラバスタチン錠から、シンバスタチン錠への変更を提案する。
  3. ニロチニブ塩酸塩水和物カプセルの用法を食後2時間以降に変更を提案する。
  4. ファモチジン錠から、エソメプラゾールカプセルへの変更を提案する。
  5. 心電図検査の実施の有無を確認する。
解答・解説

解答
35

解説
ニロチニブ塩酸塩水和物は、Bcr-Ablチロシンキナーゼ阻害薬であり、慢性期または移行期の慢性骨髄性白血病に用いられる。

1 誤
本剤とテルミサルタンの相互作用は報告されていないため、テルミサルタンをアムロジピンへ変更する必要はない。

2 誤
本剤とプラバスタチンの相互作用は報告されていないため、プラバスタチンをシンバスタチンに変更する必要はない。

3 正
本剤を食後に服用すると血中濃度が増加することがあるため、食事の1時間以上前または食後2時間以降に服用する必要がある。よって、本剤の用法を食後2時間以降に変更を提案する。

4 誤
本剤は、難溶解性塩基性薬物であり、胃内pHが上昇することで吸収性が低下するため、胃酸分泌抑制薬(ファモチジン、エソメプラゾール)との併用により吸収が低下する。よって、ファモチジンをエソメプラゾールに変更しても本剤の吸収性が低下していることは改善することはできない。

5 正
本剤は副作用として、QT延長を起こすことがあるため、本剤の投与を開始する前及び投与中に心電図検査を実施する必要がある。

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