35歳男性。献血時の検査でヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗体陽性となり、HIV感染症と診断された。
問167(病態・薬物治療)
この症例に対する治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- CD4陽性リンパ球数が基準範囲内であっても、抗レトロウイルス療法が必要である。
- 抗レトロウイルス療法では、抗HIV薬の単剤で治療を開始する。
- HIV-RNA量が減少した場合には、抗HIV薬を休薬する。
- 免疫再構築症候群は、後天性免疫不全症候群(AIDS)やHIV感染症の治療中にみられる炎症を主体とする病態である。
- 抗レトロウイルス療法を行っても、生命予後は改善しない。
問168(薬理)
HIV感染症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- エムトリシタビンは、HIV感染細胞内でリン酸化されて活性体となり、 HIVのRNA依存性DNAポリメラーゼを阻害する。
- マラビロクは、RNA 依存性DNAポリメラーゼの活性中心近傍に結合して、酵素活性を阻害する。
- ラルテグラビルは、 HIV インテグラーゼを阻害して、 ウイルスDNAの宿主DNAへの組込みを抑制する。
- アバカビルは、HIVプロテアーゼを阻害して、ウイルスタンパク質の産生を抑制する。
- エファビレンツは、宿主の細胞膜上のC-Cケモカイン受容体5(CCR5)に結合して、HIVの細胞内への侵入を抑制する。
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