◉名称、化学構造
名称:ウルソデオキシコール酸
◉代表的な製剤
ウルソ錠
◉分類
肝・胆・消化機能改善剤
◉効能・効果
- 下記疾患における利胆
胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患 - 慢性肝疾患における肝機能の改善
- 下記疾患における消化不良
小腸切除後遺症
炎症性小腸疾患 - 外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解
- 原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善
- C型慢性肝疾患における肝機能の改善
◉薬理作用
ウルソデオキシコール酸は胆汁分泌を促進する作用(利胆作用)により胆汁うっ滞を改善する。また、肝臓において、細胞障害性の強い疎水性胆汁酸と置き換わり、その相対比率を上昇させ、疎水性胆汁酸の肝細胞障害作用を軽減する。さらにサイトカイン、ケモカイン産生抑制作用や肝臓への炎症細胞浸潤抑制作用により肝機能を改善する。
胆石溶解作用、消化吸収改善作用も認められている。
◉使用する際の注意
- 完全胆道閉塞の患者、劇症肝炎の患者に使用することができない
- 重篤な膵疾患、消化性潰瘍のある患者では症状が悪化することがあるため、慎重に投与する
- 胆管に胆石がある患者で胆汁うっ滞を惹起するおそれがあるため、慎重に投与する
◉相互作用
- コレスチラミン等
本剤と結合し、本剤の吸収を遅延あるいは減少させることがある - 水酸化アルミニウムゲル
アルミニウムを含有する制酸剤は、本剤を吸着し、本剤の吸収を阻害するおそれがある - 脂質低下剤
本剤をコレステロール胆石溶解の目的で使用する場合は、本剤の作用を減弱するおそれがある
◉副作用
◉主な副作用
下痢、便秘、吐き気、かゆみ、じん麻疹、発疹、紅斑など
◉重大な副作用
・間質性肺炎
[発熱、から咳、呼吸困難]