こんにちは。本講義では「細胞内受容体」について学びましょう。これは、ホルモンなどのリガンドが細胞膜を通過し、細胞内で直接DNAの転写に関わるという、非常にユニークで重要な受容体群です。
1. 細胞内受容体とは?
細胞内受容体は、その名のとおり「細胞膜の中」ではなく、細胞質や核の中に存在します。
脂溶性のホルモン(ステロイドホルモンなど)が細胞膜を通過して受容体に結合し、DNAと結合してmRNAの転写を調節するという特徴を持ちます。
2. 受容体の分類:存在場所による違い
種類 | 特徴 | 代表例 |
---|---|---|
細胞質受容体 | 未結合時は細胞質内に存在し、リガンド結合後に核へ移行 | コルチゾール受容体、アルドステロン受容体、活性型ビタミンD₃受容体 など |
核受容体 | 未結合時から核内に存在し、リガンドと結合して転写活性を持つ | エストロゲン受容体、甲状腺ホルモン受容体、レチノイン酸受容体など |
3. ステロイドホルモン受容体の働き(例:コルチゾール)
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ホルモンが細胞膜を通過
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脂溶性のため、受動拡散で通過可能
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細胞質内の受容体と結合
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HSP(熱ショックタンパク)と複合体を形成していた受容体が解離し、ホルモンと結合
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核内へ移動し、DNAの特定領域に結合
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応答エレメント(hormone response element)という特定配列に結合
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転写因子としてmRNAの合成を促進
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必要なタンパク質を生成 → 抗炎症作用や代謝調節を発揮
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4. 核受容体の特徴(例:エストロゲン、甲状腺ホルモン)
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すでに核内に存在する
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リガンドが核内に入り、受容体と結合
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すぐにDNA応答配列と結合し、転写促進・抑制に関わる
5. 主な細胞内受容体とリガンドの関係
受容体 | リガンド |
---|---|
コルチゾール受容体 | グルココルチコイド |
アルドステロン受容体 | ミネラルコルチコイド |
ビタミンD₃受容体 | カルシトリオール |
エストロゲン受容体 | エストラジオール |
甲状腺ホルモン受容体 | T₃, T₄ |
レチノイン酸受容体 | ビタミンA誘導体 |
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