次の記述は、酸が混在する中性医薬品の純度試験に関するものである。以下の試験から求められる酸の残存量は、硫酸に換算して何%以下か。最も近い値を1つ選べ。ただし、硫酸の分子量を98.08とする。「本品を5.0 gを新たに煮沸して冷却した水50 mLに溶かし、フェノールフタレイン試液3滴及び0.01 mol/L水酸化ナトリウム液0.60 mLを加えるとき、液の色は赤色である。」
- 0.006
- 0.012
- 0.12
- 0.3
- 0.6
次の記述は、酸が混在する中性医薬品の純度試験に関するものである。以下の試験から求められる酸の残存量は、硫酸に換算して何%以下か。最も近い値を1つ選べ。ただし、硫酸の分子量を98.08とする。「本品を5.0 gを新たに煮沸して冷却した水50 mLに溶かし、フェノールフタレイン試液3滴及び0.01 mol/L水酸化ナトリウム液0.60 mLを加えるとき、液の色は赤色である。」
解答
1
解説
本試験において、水酸化ナトリウムを加えた後、フェノールフタレインにより液の色が赤くなっていることから、0.01 mol/L水酸化ナトリウム液0.60 mLにより中性医薬品に混在する酸が中和されたと考えられる。本設問では、中性医薬品に混在する酸を硫酸に換算した際の残存量を求める必要があるため、中和反応が以下のように起こっていると考える。
H2SO4+2NaOH→Na2SO4+2H2O
0.01 mol/L水酸化ナトリウム液0.60 mLには、水酸化ナトリウム0.006 mmolが含まれており、また、上記反応式より硫酸と水酸化ナトリウムは1:2で反応するため、0.01 mol/L水酸化ナトリウム液0.60 mLで中和できる硫酸量は0.003 mmolである。
硫酸の分子量は98.08であるため、このときの硫酸の質量は、98.08×0.003 mmol≒0.294 mg=0.294×10-3 gとなり、これは中性医薬品5.0 gの約0.006%にあたる。
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