医療事故への薬剤師の対応について、以下の問に答えよ。
問324 (実務)
医療事故を防ぐための薬剤師の行為として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- コンピューターで制御されている調剤機器を使用したので、調剤鑑査をしなかった。
- 薬剤交付時には、引き換え券だけでなく患者の氏名を口頭で確認した。
- 薬局内で発生したヒヤリ・ハット事例を収集・分析し、スタッフに周知徹底した。
- 散剤を包装容器から装置びんに補充する時に、複数の薬剤師で確認し合いながら行った。
- 処方どおり間違えずに調剤するだけでなく、処方そのものに誤りが無いか確認しながら調剤した。
解答・解説
解答
1
解説
1 誤っている
コンピューターで制御されている調剤機器を使用した場合でも、薬剤師が調剤鑑査を行う必要がある。
2 正しい
薬剤交付時には、薬剤の渡し間違いを防止するために引き換え券だけでなく患者の氏名の確認も行う必要がある。
3 正しい
今後の医療事故などの防止に繋がるため、ヒヤリ・ハット事例を収集・分析し、スタッフに周知徹底することは重要である。
4 正しい
散剤を包装容器から装置びんに充填する際は、複数の薬剤師で確認する必要がある。
5 正しい
調剤するに当たって、薬剤師は処方そのものに誤りがないかを確認する必要がある。
問325 (法規)
調剤による医療事故が発生した場合の薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 事故を起こした当事者が常に主体となって、事態を把握し対応する。
- 健康被害の有無を確認する前に、事故の原因を特定する。
- 事故の記録には、客観的な事実のみを経時的に整理して記載する。
- 事故の原因が特定されなくても、医療事故の対象となった患者や家族には誠意を持って対応する。
解答・解説
解答
3、4
解説
1 誤
医療事故が発生した場合は、第三者が主体となって、客観的に事態を把握し対応する必要がある。
2 誤
医療事故が発生した場合、最初に行うべきことは、患者の健康被害の有無を確認することであり、事故の原因を特定することではない。
3 正
医療事故が発生した場合、憶測や想像に基づいた記録をせず、客観的な事実のみを正確に整理して記録する必要がある。
4 正
医療事故の対象となった患者や家族に対しては、事故の事実を隠さず、誠意を持って対応する必要がある。
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