29歳女性。以下の処方せんを保険薬局に提出し、調剤を依頼した。
問266 (実務)
調剤前に患者から情報収集したところ、妊娠の可能性があるが、医師には伝えていないとのことであった。添付文書には「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい」との記載がある。薬剤師の対応として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 処方せん通り調剤し、妊娠が確定したら相談するよう伝える。
- 「投与しないことが望ましい」との記載であり、禁忌ではないのでそのまま調剤する。
- 医師に妊娠の可能性があることを伝え、処方変更の有無と今後の対応を確認する。
- 薬剤師として投与すべきではないと判断し、患者に説明した上で、調剤を行わない。
- 調剤を保留し、産婦人科の受診を勧める。
問267 (薬剤)
妊娠時の薬物動態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 薬物のタンパク結合に関与する血清中アルブミン濃度は、非妊娠時に比べて上昇する。
- 大部分の薬物は、能動輸送により血液胎盤関門を透過する。
- 胎盤にはシトクロムP450等の薬物代謝酵素が発現し、胎児の未発達な代謝能力を補っている。
- 胎児のエネルギー源であるグルコースは、胎盤に発現しているグルコーストランスポーターによって母体から供給される。