解答
1、2
解説
1 正
ナチュラルキラー(NK)細胞は、あらかじめ抗原感作を受けなくとも、腫瘍細胞やウイルス感染細胞に対して細胞傷害活性を示す。
2 正
マクロファージの表面にあるToll様レセプター(TLR)は、細菌の菌体成分(細胞壁細分のリポ多糖体やペプチドグリカンなど)を識別するパターン認識受容体としてはたらいている。
3 誤
好中球は自然免疫を担っており、同一の異物による反復刺激により、記憶細胞へと分化することはない。なお、同一の異物による反復刺激により記憶細胞へと分化するのは、B細胞やT細胞である。
4 誤
T細胞は、細胞表面に免疫グロブリンをもたないが、T細胞受容体(TCR)を有するため、抗原を認識することが可能である。なお、細胞表面に免疫グロブリンを有し、抗原を認識することが可能なのは、B細胞である。
5 誤
肥満細胞(マスト細胞)には、その細胞表面にIgE抗体のFc領域が結合できる受容体が発現している。肥満細胞(マスト細胞)は、この受容体にIgE抗体が結合し、抗原を捕捉し架橋形成することで、抗原を認識する。なお、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)クラスⅡ分子は、樹状細胞、B細胞、マクロファージなどの抗原提示細胞に発現している。