真核細胞における遺伝子の転写及びその生成物に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- メッセンジャーRNA(mRNA)は細胞質で合成される。
- RNAは、1種類のRNAポリメラーゼにより合成される。
- 合成されたmRNAの5’末端にはキャップ構造が、また、3’末端にはポリAがそれぞれ付加される。
- 成熟mRNAにはイントロンが含まれる。
- RNAポリメラーゼのプロモーターヘの結合には、基本転写因子が必要である。

真核細胞における遺伝子の転写及びその生成物に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
解答 解説 2 誤 3 正 4 誤 5 正解答・解説
3、5
1 誤
真核細胞では、メッセンジャーRNA(mRNA)の合成に関わるRNAポリメラーゼⅡが核質に存在する。そのため、真核細胞ではメッセンジャーRNA(mRNA)は核内で合成される。なお、原核細胞ではmRNAは細胞質で合成される。
真核細胞では、RNAの合成に3種類のRNAポリメラーゼ(RNAポリメラーゼⅠ、RNAポリメラーゼⅡ、RNAポリメラーゼⅢ)が関与する。なお、原核細胞ではRNAの合成に1種類のRNAポリメラーゼが関与する。
RNAポリメラーゼⅠ:rRNA前駆体の合成に関与する
RNAポリメラーゼⅡ:mRNA前駆体の合成に関与する
RNAポリメラーゼⅢ:tRNAの合成に関与する
合成されたmRNAの5’末端にはキャップ構造(7−メチルグアノシン)が、また、3’末端にはポリA(ポリアデニル酸)がそれぞれ付加される。
成熟mRNAにはイントロンは含まれていない。mRNA前駆体にはエキソンやイントロンが含まれているが、スプライシングによりイントロンが除去されて成熟mRNAとなる。
真核細胞のRNAポリメラーゼは直接DNA上のプロモーターを認識することができない。RNAポリメラーゼがDNA上のプロモーターに結合するためには、基本転写因子が必要である。
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