心房と心室を直接連絡する副伝導路により、心室の早期興奮が生じるのはどれか。1つ選べ。
- Adams-Stokes(アダムス・ストークス)症候群
- Brugada(ブルガダ)症候群
- QT延長症候群
- WPW(Wolff-Parkinson-White)症候群
- 洞不全症候群
心房と心室を直接連絡する副伝導路により、心室の早期興奮が生じるのはどれか。1つ選べ。
解答
4
解説
WPW症候群(Wolff-Parkinson-White症候群)は、ケント束と呼ばれる心房と心室を直接連絡する副伝導路が先天的に存在することで発生する疾患である。この副伝導路を通って、刺激が通常の房室結節を経由せずに心室へ伝わることで、心室の早期興奮が起こる。その結果、心電図上ではデルタ波(Δ波)と呼ばれる特徴的な波形が出現し、頻拍や多様な不整脈を引き起こす。
1 誤
Adams-Stokes(アダムス・ストークス)症候群は、不整脈(完全房室ブロックや心室細動など)によって心拍出量が急激に減少し、一過性の脳虚血発作(失神、けいれんなど)を生じる状態である。
2 誤
Brugada(ブルガダ)症候群は、特徴的なST上昇と心室細動を引き起こす症候群であり、失神や突然死の原因になる。
3 誤
QT延長症候群は、心電図上のQT間隔が延長し、torsades de pointes(多形性心室頻拍)を起こすことで失神や突然死の原因になる。
4 正
5 誤
洞不全症候群は、洞結節の機能障害により、洞停止や徐脈が起きる。房室間の異常伝導ではなく、ペースメーカー部位の機能不全が主因である。
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